誰だって失敗や挫折を経験します。しかしそこで、「自分は自分。自分なりによくやったし仕方ない。またがんばろう」と思うか、「他人と比べて自分は何をやってもダメだ」と思うかで、その後の人生は大きく変わるでしょう。前者のようなとらえ方を自然とできるようになるには、本書によると小学生までに自己肯定感の土台をつくらないといけないそうです。小学生の子を持つ親としてはかなりあせります。本書では、自己肯定感を上げるための親子でいっしょにできるワークが満載。ぜひ1つでも試してみてください。
POSTED BYかばを
中学生の60%が「自分嫌い」
小学生のうちに前向きな子に育つために親ができることは?
さまざまな機関が小中高生向けに「自分のことが好きですか」という調査をしていますが、どの調査でも4割〜6割が「自分が嫌い」と答え、いずれも自己肯定感のターニングポイントが9~12歳くらいと報告されています。自己肯定感の低い子どもには次のような特徴があります。
◎言われたことしかできない。
◎「自分には無理」とチャレンジしない。
◎「嫌われるかも…」と他人を恐れる。
しかし、小学生のうち確固とした自己肯定感を育むことができれば、次のような中高生、そして大人に成長します。
◎主体性がある。
◎失敗を恐れずチャレンジする。
◎誰とでもコミュニケーションがはかれる。
本書では元小学校教師で、のべ1000組の親子の自己肯定感を高めた実績のある著者が、そのノウハウをまとめています。
自己肯定感の土台は大人になっても崩れない
「しかし、結局は大人になったら自己肯定感が下がってしまうのではないか」と思うかもしれませんが、大丈夫です。この時期に培われた自己肯定感は一度獲得されると、生涯にわたって感覚脳に保存されます。小さいころに歌った歌を数十年たっても歌えるように、何かのきっかけで取り戻せるのです。
多少落ち込んでも「確かに結果としてはダメだったが、自分としてはよくやった」と自分基準で評価することができ、また新たなチャンレジに向かうことができます。
こうした自己肯定感の土台をつくるために、本書では親子で取り組むワークを紹介しています。
とても簡単なものばかり。
「楽しそうだな」「簡単そうだな」と思ったものから試してみてください。
本書を通じて、少しでもお子さんが「自分のことが好き」と思えるようになることを願っています。
目次
まえがき 12歳までの自己肯定感の土台づくりプロローグ 自己肯定感を上げるための3つの要素と7つのレッスン
第1章 「かかり」を通して夢中になれる機会をつくる
第2章 観察力を磨いて自分の輪郭を輝かせる
第3章 アーティストになって自分の世界を表現する
第4章 自分の本当の感情や気分に気づいてもらう
第5章 自分以外の人と共有している同じ思いを知る
第6章 家族と自分の人生のテーマを見つける
第7章 自分が生きている意味を実感する
あとがき 仕上げはお母さんの「それでいい」
著者について
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元小学校教師、「よかよか学院」校長。本名は小塙雅多加(こばなわまさたか)で「小塙」が「ばなな」と聞こえることから「ばなな先生」と呼ばれるように。 大学卒業後、公立小学校で23年間にわたり教鞭をとる。ある日、担任クラスの児童に「自分のことが好きですか」というアンケートをとると7、8割が嫌いだと答え愕然とする。そこで、授業の合間に自尊感情を高める「自分科」という教科を編み出して実施。自己肯定感が著しく高まり「自分が好きだ」という子どもが急増。退職後は、お母さんと子どもの学校「よかよか学院」を立ち上げ、北海道から沖縄まで「自分科」という自分を肯定するワークショップを提唱、実践している。
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