私は床屋政談が好きなので、たまに政治の話を社内でするのですが、残念ながら興味をもって聞いてくれる人はほとんどいません。政治が自分の人生と地続きである実感がないのでしょう。しかし、本書で記されている「不都合な数字」を見せると、「マジで!?」と食い気味に聞いてきます。「数字」は社会問題や政治を身近に感じさせる力があるのです。本書に示された70の数字は、どれも私たちの生活と切っても切れないものばかり。必ずや問題意識が生まれ、日常の景色はもちろん、あなた自身も変わるはずです。これからの日本を築いていく10代と、よりよい未来を若者に残す義務がある大人たちに読んでほしい本です。
POSTED BYかばを
数字で見ると解像度が上がる。
あなたも、日常の景色も変わる。
●日本の子ども、身体的な幸福度は世界一。精神的幸福度は世界ワースト2●子どもの虐待死、一番多いのは「0歳0カ月0日」
●人間が1週間に摂取するプラスチック、クレジットカード1枚分?
●モデルやアイドルの勧誘を受けた7人に1人が性的な撮影を求められた
●重大犯罪の賠償金、全額支払われたのは4.4%
●老朽化した水道管の長さ、地球3.8周分
●外国籍の子どもの17人に1人が学校に通っていない
こうして数字で示されると、これまで見えなかった、あるいは見て見ぬフリをしてきた社会問題が、一気にリアルに感じられるのではないでしょうか。
数字は、私たちが普段見逃している多くの側面を発見する手助けになるのです。
本書では、さまざまな社会問題を、数字を切り口にイラストやグラフを交えながら70項目取り上げます。
気になることがあればさらに調べ、友だちや家族、周りの大人と話してみてください。
社会問題のとらえ方にも、その解決の方法にも、唯一の正解はありません。
そもそも問題だと思わない人もいるでしょう。
ときには、価値観の違いから意見が食い違うこともあるかもしれません。
そんなときは、違う考えを持つ人とどうすればわかりあえるのかを探る楽しみを見つけてもらえたらうれしいです。
関連する社会問題に挑むチェンジメーカーのインタビューも収録!
社会問題を考えると、時には圧倒されるかもしれません。そんなあなたに向けて、各章末で、さまざまな問題に取り組んでいる5人の若きリーダーたちの話を紹介しています。
彼らがなぜ社会の問題に気づき、それを自分ごとにして、問題解決のために活動を始めたのか。
そして今も活動し続けるモチベーションは何かといったことを赤裸々に語ってくれています。
ぜひ彼らのライフストーリーから学び、自分にできることを考えてみてください。
三浦宗一郎(一般社団法人HASSYADAI social理事)
清水イアン(3T CEO)
能條桃子(一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN代表理事/FIFTYS PROJECT代表)
市川加奈(Relight株式会社、創業代表)
秋本可愛(株式会社Blanket代表取締役)
目次
第1章 日本の子どもや若者の幸福度がわかる数字――若者・教育問題第2章 地球の寿命が縮む数字――環境問題
第3章 ジェンダーギャップ指数125位の数字――ジェンダー問題
第4章 政治に興味がないとこうなるという数字――政治問題
第5章 生活に密着している問題の多い数字――生活・健康・労働
第6章 「他者の権利」に関する数字―外国人・動物福祉
著者について
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これまで遠く感じていた社会問題を、自分ごととしてとらえるきっかけを提供し続けるクリエイター集団。代表取締役は船川諒。「そうぞうしよう。そうしよう」がキャッチコピー。本書のベースとなっているWEBサイト「チャリツモ」をはじめ、10代の若者が抱える性のモヤモヤにこたえる「セイシル」(運営会社はTENGAヘルスケア)や「日本財団 Instagram」など、WEBメディアを中心にさまざまな媒体の運営に携わっている。
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HP:https://charitsumo.com/