ウォールストリートの歴史
チャールズ ガイスト 著/中山 良雄 訳/入江 吉正
4,180円(税込)
本書は初のウォールストリート全史である。
これまでウォールストリートの誕生から説き起こし、証券という商品をつくり出して取引する方法に影響を与えてきた金融界や政府のビヘイビアを記した完全な歴史書は存在しなかった。……この200年の間に一般投資家を「冷酷な」証券事業から守るための壁(ウォール)がいろいろとつくられてきた。時に、ぎこちなく見えることもある金融界と連邦政府との関係こそ、ウォールストリートの歴史を貫くテーマである。
●もくじ
日本版刊行によせて/For Japanese Edition
まえがき/Preface
謝 辞/Acknowledgments
序 章/Introduction
第1章 1790-1840 初 期/The Early Years
ブルス/ディナーには15種類のワインを/バトンウッド合意締結/
初の中央銀行/ジラールとアスター/ニューヨーク取引所の発展/
ビドルの銀行/ジャクソン大統領の思惑/ターンパイクと運河/
初期の市場での取引/ギャンブル取引/功利主義と進化論
第2章 1840-1870 鉄道と南北戦争の時代/
The Railroad and Civil War Eras
初期の投資銀行家/ペテン師の国/ジェイコブ・リトルと空売り/
西からのブリザード/ジェイ・クックの出世/南北戦争の資金調達/
「5-20」から「7-30」へ/メフィストフェレスの登場/グールドとゴールド/
クックの会社の倒産
第3章 1870-1890 ロバーバロン/
The Robber Barons
財務省から奪い取る/ダニエル・ドルーの手法/初期の証券引受/
もっと食えない手法/鉄道王ヴァンダービルト/鉄鋼王カーネギー/
石油王ロックフェラー/バロンの金融/メフィストフェレスが再び襲いかかる
第4章 1880-1910 トラストの時代/
The Age of the Trusts
NYSEは前進する/ニュージャージーと持ち株会社法/発明家の誕生/
モルガンの影響が拡大する/産業は再び拡大する/モルガンへの審判/
市場の救世主/石油と鉄鋼
第5章 1890-1920 マネートラスト/
The Money Trust
銀行家の影響力/ピアポントが公の場に/建設的な冒険/トラストへの挑戦/
反トラストの旗手/つながる経営陣/銀行の報酬が上がる/
賠償か、強奪か?/新たな投資家たち
第6章 1920-1929 好景気の20年代/
The Booming Twenties
好景気の裏側/戦争の終結/金本位制/繁栄の予言/クルーゲル帝国/
AAPAの圧力/巧妙な脱税法/パーコレーター理論/コールマネー市場/
シンジケートとプール/投資信託の魅力/市場の大変動/
1929年10月の出来事
第7章 1930-1935 ウォールストリート、ニューディールと出会う/Wall Street Meets the New Deal
忘却の彼方へ/フーバーの陰謀説/ベア・ハントが始まる/
債券の債務不履行/政治の流れが変わる/ペコラ委員会/改革が始まる/
投資銀行と商業銀行/町角の警官/ウォールストリートの抵抗?/
インサル帝国の崩壊
第8章 1936-1954 苦闘は続く/
The Struggle Continues
銀行家とNIRA/ウォールストリートにおける反動/金融機関の再建/
上位による独占/TNEC/競争入札問題/
連邦準備制度がコントロールする/アンチトラスト再び/判決が下される
第9章 1954-1969 ブル・マーケット/Bull Market
市場の回復/軍需産業の発展/流れを捉える/コングロマリット対司法省/
売らんかな主義の登場/消費者ローンが増える/ウォールストリートの苦悩
第10章 1970-1981 ベア・マーケット/Bear Market
ブレトンウッズ体制の崩壊/交渉による手数料/新しい金融商品/
ユーロボンド市場の挑戦/ニューヨーク市の苦悩/
ウォールストリートは拡大する/連邦準備制度理事会の方向転換/
インフレ・スパイラル/連邦準備制度を監視する
第11章 1982-1996 合併狂/Mergermania
ルール415の登場/海外金融機関の参入/合併の動きが始まる/
乗っ取り候補/KKR/ドルと赤字/スワップ市場/暗黒の月曜日/
マーケット・ブレイク/ウォールストリートにおける合併/
ドレクセル・バーナムの衰退/危機は続く/再びお馴染みの議論が/
ウォールストリートの行方
参考文献/Bibliography
年 表/Chronology
索 引/Index
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●編集担当者より一言
あのウォール街の全貌がついに明らかに!お待たせしました、 ニューヨーク・タイムズ紙ビジネスベストセラー、ついに邦訳版登場です。 巻末に充実した年表・索引を掲載しており、非常に資料的価値が高く、金融関係者の方々には必ず読んでいただきたい1冊です。 | |