FIRE関連本はたくさん出ていますが、正直なところ自分には縁がないと思っていました。もともと年収が多かったり、株で儲けたりした人たちしかできないものだと。しかし、本書の著者であるグミ&パン夫妻がFIREをめざした当初の年収は平均以下。それでFIREを達成したのです(しかもお子さんが2人います)。その方法もハイリスク・ハイリターンを狙うものではなく、地に足がついた誰もができるもの。本当に、FIREが身近に感じるほど価値観が変わりました。いま、自分がFIREしたら、どんな生活をしたいか夢想中です。
POSTED BYかばを
世帯手取り630万円でスタートして資産1.2億円! 2人だからできる!(子どもも2人)
アメリカで始まった「FIRE(経済的自立・早期引退)ムーブメント」が日本でも流行し、関連本も多数出版されている。とはいえ、憧れつつも、「FIREは高収入だったり、もともと不動産をもっていたり、株で大当たりしなければ無理だろう」と考える人が多いはず。
では、1人ではなく2人だったら、つまり夫婦でFIREに挑戦するとしたらどうだろうか。
じつは、1人で挑戦するよりもFIREのハードルは一気に下がり、平均的な収入がある家庭であれば難しくないという。
事実、著者は以下のように世帯手取り630万円からスタートし、30代にして資産を1.2億円以上にし、FIREを達成している。
首都圏在住の著者夫婦がFIREをめざした当初の世帯手取り
夫(パン):400万円 妻(グミ):230万円 計630万円
〈参考:首都圏に住む人の平均手取り〉
20代後半の男性:376万円 女性:332万円
30代前半の男性:459万円 女性:368万円
〈参考:首都圏に住む共働き夫婦の手取り〉
20代後半:708万円
30代前半:827万円
なぜ、夫婦だとFIREを達成しやすいのか?
夫婦でFIREをめざすには、「お金をはじめとした2人の価値観を共有しなければならない」という難しさはあるものの、そうした苦労を補って余りある、つぎのようなメリットがあると著者は語る。●1人の収入に頼らずに、ダブルインカムの世帯収入で資産形成ができる。
→高収入でなくてもFIREをめざせる。
→どちらかが無職になったときのリスクヘッジができる。
→平均的な収入でも、地方在住でもFIREしやすい。
●互いの得手不得手を考慮して、役割分担しながらFIREをめざせる。
●確認し合うことで無駄な出費を減らせる。
●互いに励まし合える。
そのうえで、本書では夫婦だからこそできる戦略的なFIRE達成法をさまざまな角度から余すところなく伝えていく。
もちろん、夫婦に限らず独身の方、地方在住の方にも参考になる情報が満載。
目次
プロローグ スタートする前に知っておくFIREの基本第1章 私たちはこうして30代でFIREに成功した!
第2章 成功のカギを握る夫婦の価値観の共有
第3章 100歳までお金に困らないライフプランづくり
第4章 家族のQOLと幸福感が持続するお金の使い方 支出の最適化
第5章 ストレスフリーな働き方と収入源の構築 収入を増やす
第6章 ローリスクで平均点を取る資産形成 投資を行う
著者について
-
大学時代に同じサークルで知り合い、付き合い始める。卒業後、約3年間の遠距離恋愛をへて結婚。30代後半の現在、2人の娘と首都圏近郊で4人暮らし。妻に子どもと一緒に実家(地方)の近くに住みたいという思いが強くあったため、Uターンして転職するのではなく、セミリタイアを目指すように。FIREという言葉自体を知ったのはその後だったが、結果的に目指していたのがたまたまFIREだった。
View More
グミ(妻)
大学卒業後に「医療・保健・福祉」関連の仕事に従事。学生時代までは優等生タイプだが、お金にはまったく興味がなく、計算が大の苦手。結婚当初は浪費癖があり、貯蓄はあまりなかった。大のディズニー好き。
パン(夫)
唯一合格した大学へ入学後、パチスロ三昧で留年。株式投資もパチスロで稼いだお金で開始。技術職の仕事に従事後は1日12時間労働を約7年続けた。Apple社製品をこよなく愛する。