■長期化デフレで日本のチャンスがやってくる
世界同時不況で、世界各国が経済復興をスローガンに動き出している。金融危機対策が次々と実行され、ロンドン・サミットで、
財政出動と国際金融システムに対する監督機能も強化された。
さらに、保護貿易抑制の合意が得られ、為替相場や原油価格も安定的に推移する。
その中で、大きなトピックスは、
各国とも「公共投資を推進していく」というものである。
デフレである限り超低金利は定着し、大規模な公共投資が行われることとなる。
この政府主導の公共投資をきっかけに産業が活性化すれば、
資金の流動性も大きなうねりとなり、還流し始める。
「公共投資」と「資金の還流」。
この2つが、日本経済がV字回復する要因となる。
■デフレ地獄を切り抜けるのは、技術を持った日本しかない
デフレというものは、価格の下落を余儀なくされ、売り手にとってはまさに地獄である。こうした世界で企業が生き残っていくためには、高品質、高水準の製品や技術を、
他社よりも安く製造できなければ生き残れないということでもある。
しかし、幸い日本は長期デフレを経験しており、その中で技術を磨いてきた。
特に、オバマ政権の提唱する「グリーン・ニューディール政策」は、
アメリカのインフラ整備を進めようとしている。
となれば、陸・海・空のインフラ整備に抜群の強さを持つ日本の出番であり、
特に、日本の重厚長大部門の企業が活躍することになる。
さらに、オバマ大統領が述べた、
「借りて使う時代から貯蓄して投資する時代に変わる」という言葉は、
米国民の生活スタイルが一変することを意味している。
つまり、エコロジーを中心にした、
電気・ガソリンを消費せず、しかも低価格の商品である。
その代表が、自動車であろう。
現在、日本は電池で動くエコロジー・カーを各社が開発・研究しており、
世界で追随を許さない状態である。
また、原子力発電所の建設技術は、もはや日本の企業3社に集約されたと言っていい。
アメリカの精油所建設や、中国の石油精製も日本企業が手掛けている。
つまり、世界のエネルギー産業における技術は、日本が群を抜いている。
今後、世界各国が公共事業投資を推進する限り、
デフレに勝てる価格で技術を提供できる日本の重厚長大部門の企業は、
まさに千載一遇のチャンスを迎えたと言える。
■オバマ大統領が日本経済を救う
オバマ大統領の政策は、まさにデフレ化の歴史をそのままたどることになる。オバマ大統領が発表した
「高速鉄道網」「光ファイバー網」の整備、建設という2つのハイウェイ整備は、
「歴史は繰り返す」という格言を、まさに地で行っているもので、
この公共事業に、日本の技術は不可欠となる。
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