国際エコノミスト。マネードクター。
1935年東京生まれ。浦和高校、慶應義塾大学経済学部卒業後、山一證券入社。山一證券経済研究所、山一投資顧問を経て、日本債券信用銀行顧問に転職。「証券から銀行へのめずらしい転職」として脚光を浴びると、英国との合併会社である日債銀ガートモア会長、日債銀投資顧問専務、慶應義塾大学商学部講師、白鷗大学経営学部教授などを歴任。証券と銀行の両業務を経験、一貫して「情報」と「市場の資産運用」をつなげる仕事に携わる。
また、世界で初のヘッジファンドについての書籍を執筆、日本で初めてヘッジファンドを買った人物としても知られる。
TBS「サンデーモーニング」、テレビ朝日「サンデープロジェクト」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」などの番組で活躍、自身の名を冠した「今井澂の美女とヤジ馬」は好評を博し長寿番組に。現在も、講演を年間50回以上行うなど、活発に活動。公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構理事、NPO法人金融知力普及協会理事を務める。
著書は『経済大動乱下!定年後の生活を守る方法』(中経出版)、『日本株「超」強気論』(毎日新聞社)、『米中の新冷戦時代漁夫の利を得る日本株』『2020の危機勝つ株・負ける株』『2021コロナ危機にチャンスをつかむ日本株』『日経平均4万円時代 最強株に投資せよ!』『2022 日本のゆくえ』(フォレスト出版)など多数。
著者の関連商品
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景気循環の歴史的サイクル、中国の不動産バブルの崩壊、米国からのマネーの流出、中国の日本渡航解禁に伴うインバウンドの復活、国策としての新NISA始動……など、2024年は日本にとってとんでもないことが起きる年と予測されています。現にすでに日経平均株価がうなぎ上りです。そこで、各界のプロフェッショナルにさまざまなアプローチで「日本にチャンスが到来する理由」をファクトとして確認したのが本書です。
POSTED BY寺崎
View Moreこのチャンスは絶対に逃せない。
世界経済の潮流がダイナミックに変わろうとするなか、日本が久々に脚光を浴びている。
多くの欧米メディアは「日本こそが新冷戦時代における中国のオルタナティブ(代替)である」との論調を展開。
著名投資家のウォーレン・バフェット氏が日本株を投資先第2位と明言したのを契機に、海外マネーが日本を見直し始めている。
するとご存じのとおり、長年ひどい低水準に甘んじてきた日経平均株価は2023年6月に、33年ぶりにバブル期以来の高値をつけた。
こうした世界マネーの流れは決して偶然ではない。
世界の投資家の視線は〝冷酷〞そのものであり、その根底に宿るのは徹底的にシンプルな足し算と引き算。つまり、ソロバン勘定にほかならない。
いまなぜ日本がそうした冷酷無比な世界の投資家たちのお眼鏡に適い、世界のひのき舞台に押し上げられているのか。
その要因をさまざまなアングルから浮き彫りにするため、4人の識者を迎え、白熱の議論を重ねた。
個人投資家は必読。
本書の構成
第1章 世界マネーの覇権を握る国はどこか?
第2章 日本はゴールデン・サイクルの景気循環に乗って再び黄金期を迎える
対談 嶋中雄二×今井澂
第3章 米国からマネーが流出し続ける構造的な理由
対談 エミン・ユルマズ×今井澂
第4章 どの角度から捉えてもやってくるインドの時代
対談 勝池和夫×今井澂
第5章 衝撃の2024年――レールが敷かれている日本への資金シフトが始まる
対談 渡部清二×今井澂 -
毎年恒例の今井金融本ですが、今年は金融についてというよりも世界、日本の経済予測を中心に書いていただきました。というのも、アフターコロナではなくウィズコロナの様相を呈してきたなかで、株価もさることながら世界、とくに私たちが住むこの日本はどうなっていくのかを率直に伺いたかったからです。国際エコノミストの慧眼に、2022年の日本の姿がわかり、2020年から変わりゆくなかでどう生きていけばいいかのヒントが詰まっています。
POSTED BY稲川
View More世界の脱炭素化で日本はインフレになる
コロナが終息しないなかで、世界から発信されている脱炭素化。
しかし、米中ほか各国はさまざま思惑がうごめいています。
脱炭素化で漁夫の利を得ようとたくらむ中国。規制強化をしない米国。
実際には、石炭火力のほうが人的コストはかからない新興国……。
そんななかで誕生した岸田政権は、「成長と分配の好循環」という経済政策を掲げました。
新しい資本主義という旗印のもと、成長と分配を戦略として展開していくキシダノミクスは、アベノミクスからの脱却を目指し、独自の政策を進めています。
脱炭素化に関しては、グリーンエネルギーではなくクリーンエネルギーとし、
原発の電源比率は、2030年度には20~22%に引き上げられるでしょう。
そのなかで注目されるのがSMRという出力30万キロワット以下の小型原発で、コスト面、安全面ともに有力視されています。
と同時に、地震への対策も計画されており、有望視されているのが「ユレーマスシステム」という技術です。
日本は、こうしたエネルギー対策を施しながら、「2030年に大室効果ガスを2013年比で46%削減、2050年にカーボンニュートラル達成」という菅政権の方針を引き継ぎ、第6次エネルギー基本計画を閣議決定しました。
脱炭素に対する日本の姿勢、55.7兆円という過去最大規模の経済対策を決定した岸田政権は長期政権となるのか。2022年はそれが試される1年となるのです。
2022年、ブラックスワンは現れるのか
世界に目を向けると、激変を迎える様相を呈しています。
2022年の中間選挙で早くもレームダック化するバイデン政権で、米国は共和党が息を吹き返し、バイデン政権が掲げる脱炭素化も規制強化されない可能性が高くなっています。
一方、中国は先進国が次々と表明した「2060年までのカーボンニュートラル」が達成できないと考えており、約束が反故にされれば中国も追随すればよく、約束が守られとしても安価にエネルギーが手に入るだけで、脱炭素化にはこうした思惑があるといいます。
そんな中国は、太陽光パネルで使用する多結晶シリコンを、ウイグル人を強制労働させて生産しています。
また、香港を完全に手中に収めようとしている中国が次に狙う台湾。人民解放軍はかつての領土を回復させようと「6大戦争」を掲げており、次の標的が台湾だとされています。
日本は中国に対して、どのような外交的立場をとるのかも目が離せない状況になります。
そして、さらに世界に目を向けると、ブラックスワンの出現も懸念されます。
政府のデジタル通貨によって預金の5分の1が流出するとされるイギリス、通貨が急落している「トラブルド10」のなかのトルコ。通貨安で打撃を受けた「フラジャイル5(インド、インドネシア、トルコ、南アフリカ、ブラジル)」など、どこから世界危機が起きてもおかしくない状況にあります。
世界のなかの日本のゆくえを予測したこの本で、革命前夜の経済の動きを読む参考にしていただければと思います。
目次
第1章 脱炭素の潮流が何をもたらすか
2022年中間選挙の敗北で、バイデン政権は早くもレームダック化する
バイデン政権の厳しい規制でアメリカ国内での石油増産
大統領が民主党か共和党かで地球温暖化対応が正反対のアメリカ
大気中の二酸化炭素を増やさないことが地球温暖化対策となった
世界の地球温暖化対策で最も大きな恩恵を受けるのは中国だ
日本にも新疆ウイグル自治区の強制労働問題が重くのしかかる
石炭火力という具体的なターゲットが載ったCOP26採択文書
日本の石炭火力発電は低コストなうえにクリーンである
リーマン・ショック後に約4000兆円規模までESG投資が拡大
エリサ法改正によって約40兆円の投資が日本株に発生する!
老朽化で故障が増える火力発電所には補修や建て替えの投資が必要
ESG投資が破綻して新たな世界的な金融危機が発生する!?
脱炭素のなかで二酸化炭素を出さない原発が復活してきた
最大でも出力30万キロワットのSMRは安全でコストが安い
VWディーゼル車排ガス不正問題で電動車への関心が急に高まった
脱炭素ではバッテリーが大きいEVよりもPHVのほうが優秀
お金が緩んだ株高で年金の運用成績がよくなるとさらに株が上がる
人為的なドル高是正のために「第2のプラザ合意」も起こりうる
第2章 台湾有事と中国不動産バブルの崩壊
常務委員会の集団指導体制から習近平独裁体制に移行していく
香港を完全に取り戻そうとしている中国が次に狙うのは台湾だ
近い将来に中国の台湾侵攻があるという2人の米提督の警告
中国人民解放軍と米台の軍事力にはどのような差があるのか?
軍隊として強くなれない要素を数多く持っている人民解放軍
銀行融資と前払い代金の自転車操業で危機に陥った恒大集団
壊れつつある地方政府と投資会社の「打ち出の小槌」システム
中国の不動産バブルと日本の土地バブルの類似点と相違点とは
外資減少も効いてきて不良債権の返済不能で中国に破局がくる
中国の人口のピークは国連予測より5年速い2025年になる!?
第3章 動き出した岸田政権
菅政権はコロナ禍で1年しか続かず、代わって岸田政権が誕生
キシダノミクスの「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」
岸田政権は財務次官の警告に縛られず大型経済対策を出した
円高を円安へと転換させたアベノミクスの効果は軽視されている
2030年度には原発の電源比率を20~22%に引き上げられる
SMRと地下原発が有する原発の大きな可能性と高い安全性
地震の発生は防げないが新しい技術で地震の被害は小さくなる
2度目のトランプ大統領が3度目の安倍首相を生み出す?
第4章 世界情勢分析とリスク
国連はむしろ途上国が石炭火力発電を持てるように尽力すべきだ
原油価格が上昇しても減ってきているシェールオイルへの投資
エネルギー価格の高騰が高コストの脱炭素技術を普及させる?
米企業はコロナ禍でコスト管理を強化して一段と高収益となった
憲法改正と下院の勝利で2036年まで大統領を続けるプーチン
世界のリスク「フラジャイル5」と通貨急落の「トラブルド10」トルコ
イギリス政府のデジタル通貨によって預金の5分の1が流出する
与野党ともに弱みを抱えた候補の一騎打ちとなる韓国大統領選
第5章 少子化でも日本では株価が大上昇する
円高で日本は世界でいちばん安く価格競争力を供給できる国になる
インフレはあってもスタグネーションはない今後のアメリカ経済
現在の東証の市場では収益力のある企業への新陳代謝が進まない
東証を活性化させるプライム・スタンダード・グロースへの市場再編
ダウ平均は4万ドル台を日経平均は4万円台を目指して上昇する
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今年の2月15日に日経平均が30年半ぶりに3万円台を突破、いよいよ株式投資が本格化するということで、毎年年度末に向けて本を出版するところを緊急出版しました。株価が上昇することは想定内の方が多いなか、乱高下を繰り返しながら上昇で、逆にどんな銘柄を買えばいいのかは大いに悩むところです。そこで、今回の本では投資の参考にしてもらおうと、銘柄をチャートとともにできるだけ掲載しました。また、マネースクエアのチーフ・テクニカルアナリストの宮田直彦氏との対談も入れて、日本の相場をテクニカル分析していただきました。日経平均がNYダウを抜く(数値上)というお二人の話は大いに参考になりますよ。
POSTED BY稲川
View More日経平均4万円時代に、どの銘柄に投資すればいいのか?
2021年2月15日、日経平均株価が3万84円15銭と30年半ぶりに3万円の大台に乗りました。そして、著者の今井氏がこれからの相場は大きく上昇し、2023年中には日経平均株価が4万円を超えると予測しました。そこで緊急出版として、日経平均が4万円を超えてくる材料と、どんな銘柄が伸びていくのかを開示してもらったのが本書です。
これから株価が上昇する理由は6つあります。
理由その1 新型コロナウイルスによる日本の落ち込みが少なかったこと
理由その2 ファーウェイを排除したこと
理由その3 世界の投資家が日本株を保有する比率が高まっていくこと
理由その4 世界3大銀行なかで日本銀行の資産の伸び率が突出していること
理由その5 新興国の高成長の恩恵にあずかれること
理由その6 株価の移動平均線でゴールデンクロスが起きたこと
本書ではその理由を解説していますが、理由その6のゴールデンクロスとは、移動平均線の10年線が20年線を上抜けたことです。
その逆の10年線が20年線を下抜けたデッドクロスは2001年4月に発生しました。つまり、移動平均線の20年線が10年線を超えていた20年、言い換えれば「失われた20年」がようやく終わりを告げたことを意味しているのです。
これは日経平均史上初の出来事で、長期でも短期でも買いのサインが発生したのです。
では、買いの相場でどんな銘柄を買うべきなのか。個人投資家が大いに悩むところです。
本書では、注目すべき銘柄をチャートを示しながら挙げています。新しい未来がやってくる中で、日本が恩恵にあずかれる業種は何か、世界の戦略を見ながら予測していきます。
マネースクエアのチーフ・テクニカルアナリスト宮田氏との対談掲載
元モルガンスタンレー証券のアナリストで、2020年11月からマネースクエアのチーフ・テクニカルアナリストとして活躍する宮田直彦氏。
宮田氏のテクニカルの柱はエリオット波動と呼ばれるものです。
エリオット波動とは、アメリカのアナリストであったラルフ・ネルソン・エリオット氏がつくったテクニカル分析で、1987年のブラックマンデーを事前に予測していたことから一気に注目を浴びました。
エリオット波動は1から5までの上下の波動があり、もっとも株価が上昇した第3の波は、日本の高度経済成長に当たります。
そして、2008年からはIT産業革命の第5の波動に入っており、これが現在の上昇の波に当たります。
いっぽうで、コンドラチェフ循環で見ると、日本経済は第2循環まで終わっており、2008年頃から第3の上昇循環が始まっています。
つまり、株価は上昇するしかなく、これが第5波のスーパーサイクルへと突入したことを示しているといいます。
なおかつ、今井氏も宮田氏も円安を予測しており、この円安が株価を押し上げていきます。
このような予測を、本書ではさまざまなチャートを駆使しながら解説していきます。
移動平均の10年線が20年線を上抜けるゴールデンクロスの出現に合わせ、本格的に日本株に投資する時がやってきたのです。
目次
序章 日経平均がNYダウを抜く日
1年間で大きく縮まったダウ平均と日経平均の終値の差
新型コロナウイルスによる日本経済の落ち込みは小さく反動は大きい
ファーウェイ排除で日本は漁夫の利を得る
対中国を前提にレアアースの生産・確保で日米豪印が連携
持つべき比率より低い。持たざるリスクに目覚める
カネを緩める日銀の新型コロナ対策
日本は新興国と近いのでその高成長の恩恵にあずかれる
日経平均の移動平均線で戦後初のゴールデンクロスが起きた
第1章 実体経済が悪いのに、なぜ株高なのか?
株が上がる材料はヤマのようにある
株式市場に流れ込む「アメリカ救済計画」の現金
余裕資金で株式投資を始めたロビンフッダー
ワクチン接種の開始とペントアップ・デマンド
テレワークやECなどのイノベーションの進展
第2章 ある相場の達人が見つけた「炭鉱のカナリア」
現在の世界経済に対するマーク・ファーバーの見方
バイデノミクスにおけるトリプル・ブルー
強気になるしかない2021年の日本の相場の予想
世界の景気を引き上げる半導体市場とワクチン市場
グローバルなサプライチェーンの再構築
第3章 外国人投資家たちの世界マネーが日本に流れる理由
「青木ルール」に基づくと安定している日本の政治
バイデン政権になっても当面は米中対立が続く
菅内閣のヒット・東京をアジアの国際金融センターに
ありえない「日本国債紙クズ論」のバカらしさ
1つの大きな心配はカート・キャンベルの起用
米中首脳の電話会談と台湾への中国の攻撃
第4章 今、どんな銘柄を買うべきなのか?
私のニックネーム「マネードクター」の由来
国内だけでなく新興国関連の投資も考えるべき
産業構造の大変化が進行中で大企業でも危ない
「消える仕事」の人は今お金を殖やしておくべき
時間とともにEVのシェアは確実に拡大していく
先進国を中心に進んでいく水素利用の取り組み
官民共にDXへの取り組みが本格化してきた
日本で5Gが一気に広がるタイミングがくる
保有するのに覚悟が必要であるビットコイン
第5章これからの日本の相場を読む【今井澂・宮田直彦対談】
ブラックマンデーを事前に予言していたエリオット波動
「失われた20年」がゴールデンクロスの出現で名実ともに終わった
株式の時価総額シェアはニューヨークが減り、日本が増える
促進されていく円安が日本株上昇にとって追い風となる
ダウ平均と日経平均が逆転するのは2022年以降か
金・リート・ビットコインはどう動いていくのか
第6章 それでも注意すべき、5つの相場の落とし穴
持続中の世界的な株高を崩壊させる5つの落とし穴
中国国内での政治闘争は世界経済にも影響する
金の保有で首都直下地震と南海トラフ地震に備える
新型コロナウイルスの終息と3大中央銀行の金融の正常化
大統領選後は急落の予想に反して上がった原油価格
世界的に食糧価格を高騰させうる中国の食糧輸入
政権基盤を揺るがす大統領の認知症と次男の疑惑
アメリカの弱みを突いていけば中国が優位に立つ
長期的に見ると米中の戦いは中国の勝ちなのか?
付録 2021年秋までに私が注目する銘柄 -
取材をしていて、2021年はコロナショックに続く新たなる危機が迫ると聞いてゾクッとしましたが、コロナのほうはワクチン開発が進み、収束を見せるだろう、そして、IT関連で需要が高まる日本は株価が上昇していくと伺いホッとしました。新たなる危機とは、中国から発生する食糧危機。もしかしたらスーパーから小麦などが消える事態が、また訪れるかもしれません。とにかく日本の内外政が問われるところですが、菅政権は長期政権になるだろうとの予測。菅政権誕生を1年以上も前から予測していた著者の慧眼に、これからの政治にも期待できそうです。日本経済の新たな始まりは2021年ということになりそうですね。
POSTED BY稲川
View Moreバイデン新大統領による米国・日本の経済の行方をいち早く解説
2020年のアメリカ大統領選は、
郵便投票の開票など、さまざまな疑惑を抱えながらも
バイデン氏が当選しました。
氏の掲げる増税案に、アメリカのリセッションが始まると言われていますが、
日本の株価にどのような影響を与えるのでしょうか?
本書では、世界経済、日本経済の行方をいち早く解説しています。
・米中のIT覇権争いで、GAFAはどうなっていくのか?
・米国バイデンの対中国戦略は?
・バークシャー・ハサウェイは、なぜ日本の商社株を買っているのか?
・ジョージ・ソロスが永久債発行を提言した理由は?
・アメリカが経済を底上げするための喫緊の課題とは?
・バイデノミクスでトランプ支持層はどうなるのか?
いっぽう、米国に先行して新たな舵取りを始めた菅政権。
日本経済の行方をうらなう政治の推進力はどうなのでしょうか。
1年以上前から、「ポスト安倍は菅義偉氏」と予測していた著者が、
これからの日本の課題とともに詳述していきます。
・菅総理の政治力に日本は期待していいのか?
・新設したデジタル庁の重要な意味とは?
・菅政権は地銀の再編、中小企業の再編を目指すのか?
・新紙幣発行による真の目論見とは?
・懸念される菅外交の切り札とは?
バイデンと菅の新勢力による日米関係はどうなっていくのでしょうか。
そして2021年、日本経済はランディングできるのでしょうか。
本書では、さまざまな視点から投資に役立つシナリオを開陳していきます。
2021年、コロナに代わる新たなる危機とは?
ワクチン開発でコロナ終焉を迎える歓迎ムードで、
日本の株式市場も賑わいを見せています。
しかし、新たなる危機の火種は世界中に存在しています。
その最たる出来事が現在、中国に発生しているバッタ被害です。
中国は世界各国からの食糧輸入に動いていますが、
2021年は、この食糧危機が勃発する可能性が出現しています。
もし、世界で食糧危機が発生すれば、
コロナで日本のスーパーから小麦が消えたように、
再び同じ事態が発生するかもしれません。
また、すでに決定しているドイツのメルケル首相の退陣による
EU諸国の行方や、石油価格下落によるサウジアラビアの政争、
韓国などアジア諸国における経済危機によるアジア通貨危機の再燃など、
いつどこでブラックスワンが起きかねない状況が続きます。
では、日本はどうなるのか。
新たなる風を吹かせることができるのか。
本書のタイトルのように、日本株はチャンスをつかむことができるのか。
ガラガラポンでまったく変わってしまった2020年。
今後の日本経済、株式市場の変化をとらえるための必見の1冊です。
目次
第1章 2021年、コロナに続く新たなシナリオ
●コロナ後に現れる世界を揺るがす食糧危機
2021年末まで新型コロナの影響は収まらない
中国の食糧危機が世界的な飢餓を引き起こす
習近平主席が「食べ残し禁止」を打ち出した理由
中国に重くのしかかる食糧安保
中国の食糧買い付けで世界の食糧輸出規制が始まる
食糧危機で日本も店頭から食品が消える
食糧危機は確実に株価に影響する
●脚光を浴びるESG投資は信用できる投資なのか?
国連で採択され人気を高めたESG投資
アメリカの規則案で雲行きが怪しくなったESG投資
●世界・日本のIT企業が株式相場の行方をうらなう
ソフトバンクグループは上場廃止をするのか
バークシャー・ハサウェイとまったく異なるソフトバンクの体質
2度目のアップルショックが発生する
●世界で浮上する超長期国債発行が株価を押し上げる
永久債発行を提言したジョージ・ソロス
アメリカ、そして日本も超長期債を発行する
超長期債発行で44兆円のタンス預金が引き出される
第2章 コロナショックを乗り越える日本経済
●バブル期とは様相が異なる新型コロナ禍の日本経済
株価と地価を押し上げたバブル経済のメカニズム
バブル崩壊で巨額の不良債権に見舞われた銀行・不動産・商社
7業種関連株はワクチン効果に期待
給付金支給でIT化の遅れが露呈した日本
●日本経済の屋台骨が混迷するなか次世代産業が熾烈化する
将来ビジョンの見えない日産自動車が抱えるゴーンの負債
三菱自動車は再びグループに助けられる
28年ぶりのNTTとドコモの一体化のメリット
●コロナショックがもたらした最大の危機とチャンス
巨額の資金投入でインフレは起きるのか
コロナ終焉から再び企業は回復基調に
コロナショックで雇用も企業も変化する
本業以外の事業が生まれる時代の扉
●次世代産業のイノベーションを担う5G世界の幕開け
5Gがさまざまな産業でイノベーションを起こしていく
コロナ禍で急成長する動画配信サービス
5Gで映画館がいらなくなる
ライブとオンラインライブが共存する時代に
テレビや新聞を駆逐する5Gの脅威
第3章 バイデン大統領とアメリカの舵取り
●接戦の大統領選を制し新たに手綱を握るバイデン
絶滅危惧種の政治家、バイデン大統領
トランプの裁判闘争と大統領就任式
株価を下落させるバイデンの大増税案
インフラの整備は米国の喫緊の課題
バイデノミクスによって中間層は貧しくなっていく
アメリカのマーケットはボックス相場になる
●利益を独占する巨大IT企業についにメスが入るのか
コロナ禍で利益を独占するGAFAへの反発
反トラスト法でGAFAは分割されるのか
●2021年は米中新冷戦が本格化する
なぜ米中の貿易戦争が覇権戦争へと切り替わったのか
中国の経済・産業戦略「中国製造2025」
米中新冷戦で急速に揺らぐグローバリズム
中国のスパイチップ侵入で米国の安全保障が危機に陥る
戦争はリアルではなくIT戦争にとって代わる
●米中の争いは国家の威信をかけた覇権戦争となる
米国の敵は中国ではなく共産党
台湾を中国から守る姿勢の米国
中国の米国債売りはどこまで本気か
第4章 菅新政権誕生で新たな風が吹く日本
●安倍政権下で活躍した菅首相の政治力
菅政権が長期政権を狙うさまざまな政策
抵抗勢力に打ち勝つ菅首相の改革マインド
経済産業省に比重を置いた人事を刷新した菅政権
●日本経済の膿にメスを入れる菅政権と日本の内政
菅内閣の目玉デジタル庁に期待されること
金融政策ではついに地銀の再編に着手する
日本経済を発展させるためには中小企業の再編も必須
新紙幣発行による政府の目論見
●菅政権が試される国際的な駆け引き
中国のサイバー攻撃にさらされた東証のシスタム・ダウン
米中の狭間に立たされる日本の外交を握る二階自民党幹事長
外交の切り札が菅政権の人気を不動にする日
第5章 世界秩序の激変が起こりかねない要因
●習近平降ろしの政争が続く揺れ動く中国共産党
中国の権力闘争で倒習運動が始まった
中国の人口が減少し続ける一人っ子政策の重いツケ
●中東情勢の鍵を握るサウジアラビアの混迷
原油価格暴落でも石油依存脱却ができないサウジ
王家分裂の危機が世界の混乱を招く
●EUを牽引し続けた独メルケル首相の功罪
政治的手腕を発揮したメルケル首相の2つの功績
ドイツ銀行とワイヤード、2つの負の遺産がもたらすもの
●通貨危機が再び懸念される東南アジアの経済
外貨準備高が少ない東南アジアの国々が抱える金融不安
韓国大統領の私邸購入資金疑惑という歴史の連鎖
韓国が外国企業を国有化してしまう恐怖
第6章 ポスト・コロナ時代の相場のウラ読み
●2020年代に日経平均は3万円を超えていく
株価は名目GDP成長率を見れば上昇は明白
日本人の知らない日本株の魅力
アメリカの基軸通貨は簡単には揺らがない
いざというときのために金は保有しておく
第7章 コロナ後の投資テクニック&2021年の注目銘柄
●グローバル視点で株を運用する時代がやってきた
ポスト・コロナ時代の投資テクニック -
毎年12月下旬に発売している「日本経済 投資のシナリオ」シリーズ。今年は10月下旬以降にかけて相場が暴落するかもしれないということで、読者にいち早くその内容をお伝えすべく早めに刊行しました。世界はすでに債券バブルで、いつこれが弾けてもおかしくない状況です。そして、2020年に迎える世界の危機的状況をどう乗り越えていくか、その道しるべとなる様々な世界情勢、日本経済、さらにブラックスワンのシナリオを開陳していきます。
POSTED BY稲川
View More暴落を示す「債券バブル」はいつ弾けるのか?
今、世界のマネーは債券市場に流れ続けています。
そのマネーの量は14兆ドルという途方もない数字です。
しかし、現在買われているのはマイナス債券です。
つまり、外国人投資家は行き先のないマネーを
マイナス債券でもいいと買い続けているのです。
当然、償還まで持っていれば赤字です。
ですから、償還前に売り抜けるのは必至で、
それがいつになるのかが、つまり暴落時期を意味します。
むろん、債券市場が引けばマネーの投資先は株式に戻りますので、
それが本格的になれば株式市場はにぎわいます。
つまり、債券の大量売りで市場はいったん混乱、暴落を迎え、
やがて株式市場に流れ込むという図式です。
では、そのサイクルはどうなのか?
本書は株式暴落から上昇へのシナリオを提示していきます。
こうした状況の中で、世界はどう動いていくのでしょうか?
新冷戦時代の突入で見えてきた勝ち組企業と負け組企業は?
トランプ大統領の再選はあるのか?
中国の習主席の一強体制はいつまでもつのか?
そして迎える、2020年の日本の行方は?……
著者の外国人ヘッジファンドからの情報や、
日本の要人や経済論客者からの話、
数字が示すさまざまなデータや図表から
これから勝つ株、負ける株が見えてきます。
予断を許さない世界のブラックスワンの可能性。そのとき日本株は……
これから迎える2020年は、日本にとって大きな節目となる年です。
2020年に先行して始まった消費税10%、オリンピック後の景気低下、
日韓断絶、拉致問題、そしてポスト安倍の存在……。
日本にとってはまさに危機が到来します。
しかし、債券バブル終焉から始まる株式市場の上昇で
ふたたび日本が復活する方策は、すでにいくつも存在しています。
本書ではそうした材料を提示し、日本株が上昇する構図を示していきます。
いっぽう、世界には日本市場を揺るがす
さまざまなブラックスワンも存在します。
そもそもブラックスワンは見えないところから突然やってくるものですが、
そうした火種は、世界中にあると言っていいいでしょう。
覇権争いで習一強体制が崩れた中国、
2020年も注視が必要なドイツ銀行、
EUが瓦解しかねないイタリアという新たな存在、
イランとサウジアラビアが繰り広げる中東不安、
経済が土砂降り状態の韓国など、
目に見えるだけでも、どこからでも不協和音が聞こえてきます。
こうした諸問題も押さえつつ、
自身の資産をどう守り、どう増やしていくのか。
まさに知っておくべき情報が満載です。
目次
はじめに
第1章「債券バブル」とその終焉を迎える世界
各国中央銀行が推進するバブル経済政策
2020年の危機の火種と「催促相場」の出現
1回目の日経平均下げは2万円前後か
2回目の危機はカネ余り債券バブルの崩壊
マイナス金利国債の保有残高は、いまや14兆ドル
なぜマイナス金利の債券でも買われるのか
2020年に起こる債券バブル崩壊
債券バブルを弾けにくくしている中国の為替操作
米国の大幅利下げが金融危機を封じ込める可能性
投資家が懸念する人為的な中国の米国債売却
600兆元、借金大国中国に米国債大量売りはできない
金利上昇に対する耐久力を示す「ゾンビ企業」の数
債券バブル崩壊で死刑宣告を受ける世界のゾンビ企業
債券バブル崩壊は日本の夜明けを告げる号砲となる
第2章 米中新冷戦の「勝ち組」と「負け組」
新冷戦の形はロシアのクリミア半島侵攻から変わった
戦争はもはや机の上で完結する時代となった
戦争は電磁波攻撃という恐ろしく「冷たい戦争」となった
経済で立ちゆかなくなった習近平の一強体制の陰り
習近平の権力低下で息を吹き返す人民解放軍と香港デモの行方
いまや主導権を掌握する人物「現代中国のラスプーチン」
5G覇権をめぐり静かに進行する米中経済断絶
30年のグローバル化はかつての冷戦時代へと逆回転する
グローバルIT企業にとって冬の時代が到来する
米中新冷戦時代の「勝ち組み・負け組」企業
第3章 2020の日本。拉致問題、北方領土、消費税、財政政策、そしてポスト安倍
W選挙が見送られた理由とポスト安倍の浮上
次期首相候補の存在感を国民に示した安倍首相
日朝首脳会談実現に向けて日本は食糧援助を申し出た
拉致問題のバトンは次期首相候補に手渡された
安倍首相が消費税10%強行した本当の狙い
日朝首脳会談に「無条件」を提示した日本に呼応した北朝鮮
衆院解散、自民快勝の伝家の宝刀は拉致問題
朝鮮半島、南北合邦に無視できない日本の存在
消費税増税で懸念される消費マインドの低下
「全世代型社会保障」という国民の負担増
増税による天下りポストを増やす財務省
2020年オリンピック後の2つの秘策
私が主張しつづける財源問題ウルトラC「超長期国債」
経済成長とともに借金が消える国債償還ルール
第4章 2020年の米国。トランプ大統領は再選されるか?
トランプは大衆操作に長けた興行師なのか?
白人貧困層をターゲットにしたSNSイメージ戦略
トランプの支持基盤、農業を攻撃する中国
牛肉を買わせるトランプに日本の畜産農家が打撃を受ける
好景気を演出するしかない工業都市での苦戦
経済と株価のテコ入れでニューヨーク市場はいつ天井を打つのか
米国の統一した政策「インフラ投資」
ドル、ユーロ、円。通貨量を増やしながらの均衡が暴落を抑える
5Gインフラ投資が世界のGDPを3兆ドルに押し上げる
5G覇権争いで一歩先を行くファーウェイとキャスティングボウトのEU
不透明資金や諜報機関がうごめく米国ITハイテク産業
新自由主義を後退させたトランプが世界に与えた影響
5G成功企業の投資はマイクロソフト株を連想させる
第5章 2020年の日本株。描かれる再挑戦へのシナリオ
エリオット波動が示すニューヨークダウの天井
底値からスタート。2020年に日経平均は3万円に再チャレンジする
日経平均は上昇トレンド過程の「サード・オブ・サード」
いまの相場では「個別銘柄偏重」と「信用取引」は避ける
2020年の危機、債券バブル崩壊後からの本格投資へ
「10月末買い、4月末売り」で値幅を取る
債券バブルをきっかけにアメリカ株は調整される
バブル崩壊後は債券の莫大なマネーが株バブルを生み出す
債券から株式マネーはどの市場に流れ込むのか
米中新冷戦の長期化によるグローバル企業の撤退で恩恵を受ける国
周囲に弱気が出回ったときこそ投資のチャンス
群集心理で動いていては大きな成功は得られない
第6章 世界経済を襲うブラックスワンの可能性
世界中にあった不良債権はどこへ行ったのか?
中国の不動産バブルはいつまで政治力で押さえ込めるのか
対米柔軟派と強硬派が主導権争いをくり広げる中国
隠されたマイナス成長と中国経済の崩壊
歴史の清算にこだわりつづける文政権と韓国
日米の影響力を排除したい「北の核」の存在
国際勢力図を揺るがしかねない韓国の南北統一
企業の信用度が著しく低下し、もはや土砂降りの中の韓国経済
サウジアラビア対イランの争いで風雲急を告げる中東世界
サウジアラビア攻撃でアメリカを翻弄するイランの目的
もはや自力で更生できないドイツ銀行は2020年も注視が必要
欧州の新たなる震源、反EUを掲げたイタリア
新たに発行する必要性が問われる暗号通貨「リブラ」
暗号通貨が世界の主流なるには乗り越えなければならない問題が山積み
おわりに「今井澂の心配(失敗)3原則」と「注目5銘柄&必勝テクニック」