【序文「読者への挑戦状」より抜粋】
私がいかにこの本を書くにふさわしい人間か
あらかじめ宣伝しておこう。
まず、私は15年間に通算1万3000台以上の自動車を販売し、
「世界一のセールスマン」としてギネスブックに
認定されている。
この数字は高額商品の小売販売の史上最高記録
とされている。
それは、顧客一人一人と向き合って販売したものだ。
大口販売やリースは一切せず、
小売だけで一台一台売ったのだ!
これから私は「必ず買わせる」クロージングテクニック
を伝授する。
それは象牙の塔に閉じこもった誰かが考え出した
高尚な理論ではなく、すべて経験に基づいている。
私も現場に立ち、苦労してここまで来た。
自ら最前線で闘っていたのだ。
買わせることができなければ、
家族を食べさせることができなかった。
私の生活がかかっていたのだ。
自動車業界と関係のない商品を扱っている人は、
果たして私の教えが役に立つだろうかと
疑問に思っているかもしれない。
この本を読めばわかるが、優秀なセールスマンなら
どんな商品でも売れる。
なぜかといえば、これは人間相手の商売で、
人間は所詮人間だからだ。
人は「商品」を買うのではなく、「人」を買う。
だから私が教えることは、売る物が何であれ通用するのだ。
米最高裁の名裁判官オリバー・ウェンデル・ホームズ
が言ったように、「往々にして、アイデアは別の人の頭に
移植されたときのほうが、アイデアが生まれた場所に
とどまるよりも良く育つものだ」。
そこで私も読者であるあなたに挑戦したい。
私のやり方を自分流にアレンジし、
私以上にうまく使いこなしてほしい。
【もくじ】
第1章 セールスマンは嫌われる。
だからこそ、チャンスがある
第2章 世界一の商品。それは自分自身
第3章 「客は当然買うもの」と思うべし
第4章 「買う客」と「買わない客」の本当の見分け方
第5章 顧客からの反論は大歓迎
第6章 買わない「言い訳」は認めない
第7章 さりげなく、しかし確実にコントロールする
第8章 ジラード流、一味違うクロージング
第9章 今すぐ買わせる、切迫感の煽り方
第10章 過ぎたる「売り込み」は、及ばざるが如し
第11章 プロなら、負ける勝負はしない
第12章 顧客に後悔とキャンセルをさせないために
第13章 セールスは売れてからが勝負
著者について
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1928年、デトロイトの下町で貧しいイタリア移民の家に生まれる。
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学歴は高校中退。8歳から靴磨きを始め、9歳で新聞配達、次に皿洗い、ストーブ組立工、住宅建築業者など40余りもの仕事を転々とした後、35歳でミシガン州イーストポイントにあるシボレーの販売代理店でセールスマンの道を歩み始めた。
その後、1966年以降1978年に引退するまでの12年間を連続してギネスブックの「世界№1のセールスマン」に認定されている。
1日最高18台。1ヶ月最高174台。1年最高1,425台。1日平均6台。15年間で通算13,001台の自動車(新車)を販売し、その記録は今もなお破られてはいない。現在は、アメリカで最も人気のあるコンサルタントの一人として、本やコラムの執筆、市民団体・大手企業の販売会議などでのセミナーを中心に活動している。
主な講演先には、GM、フォード、クライスラーはもちろん、ヤマハ・モーターサイクル、IBM、ヒューレット・パッカード、GE、3M、CBSレコード、シカゴ連邦準備銀行、クラフトフーズ、ベル、Kマート、シアーズなどの有力企業のほか、世界中の広告宣伝や販売関連の数百の業界団体がある。
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