ストラテジックプランナー/クリエイティブストラテジスト
1993年愛知県生まれ。名古屋大学工学部、名古屋大学大学院情報科学研究科卒業。
2008年に株式会社電通入社、ストラテジックプランニング職、データマーケティング職を経験。大手クライアントやスタートアップ企業のマーケティング戦略、コミュニケーション戦略の立案を中心として、キャンペーン設計から企画・実施までのディレクションを行なう。
2021年よりストラテジーブティック「Base Strategy株式会社」を設立し、代表取締役に就任。同時に広告と芸能のハイブリッドエージェンシーである株式会社FOR YOUの執行役員CMO、ナンバーナイン株式会社の社外取締に就任。
主な仕事に、株式会社CAMPFIRE「新CMコミュニケーション戦略策定」、株式会社LegalOn Technologies「CMコミュニケーション戦略策定」、オープンワーク株式会社「社名変更/コミュニケーション戦略策定」、株式会社マネーフォワード「コミュニケーション戦略策定」、株式会社ドワンゴ「ニコニコ動画SNS戦略アドバイザー」などがある。
著者の関連商品
該当件数 1件 : 1~1件目表示
1-
思考術を解説するビジネス書はたくさんありますが、その多くはコンサルタント系のロジカルシンキングをベースにした、問題解決を目的としたものです。こうした本の多くは内容が優れたものが多く、使いこなせたら仕事の成果はものすごく上がるだろうなと思う反面、習得に時間がかかるため、普段の仕事に取り入れるのはちょっとハードルが高いのも事実。おまけに、使いこなすためにかなりの知力が要求されるでしょう。そこで、今回は若手ビジネスパーソンが普段の仕事でそのまま使えるレベルの「考える力」を身につける方法に絞って解説しました。たとえば、本書で紹介した「まとめない(頭の中にあるものをとりあえずすべて吐き出す)」「分ける」「図にする」などは誰でもすぐにできるうえ、実際にやってみると、びっくりするくらい、いろいろな発想が浮かび、「考え」が前に進みます。「考えることはこんなにシンプルで良かったのか!」というのが正直な気持ちです。お仕事でアイデアや企画を常に求められているビジネスパーソンの方にはぜひご一読いただきたい1冊です。
POSTED BY貝瀬
View More「考えること」を強みに変えて、仕事で成果を上げる方法がわかる本
「明日までに何か考えてきて」
いきなり上司や先輩に頼まれて困った……。
ほとんどの方がそんな経験をしたことがあると思います。
社会人になると「考えること」は毎日のように必要になるのに、
どうやって考えれば良いのかは誰も「具体的に」教えてくれません。
ほとんどの人が
上司や先輩の企画書や資料を見せてもらったり、
わからないところを聞きながら
見よう見真似で、OJT的に
「考えること」を身に付けることになります。
そのため、
仕事で使える「考え」を生み出せるようになるまでに
数カ月、数年かかったり、
人によっては何年たっても
「考えること」が苦手のままだったりします。
あるいは、
「考え」を出せるようにはなったものの、
それが成果につながらない、
つまり、仕事の役に立たなかったりします。
こんな人が多いため、
一般的に「考えること」は難易度が高いと思われています。
ところが、
元電通の戦略プランナー、筧将英さんによると、
ちょっとしたコツをつかみ、何回か練習を重ねれば、
誰もが「考えること」を自分の強みに変え、
仕事を前進させるための「ツール」として活用できるそうです。
そのために必要な
3つのコツと10個のワザを解説したのが本書です。
「考えることが苦手」を卒業!
本書で紹介する3つのコツとは次のことです。
元電通の戦略プランナーがズバリ教える!
考えるスキルを上げるための方法
①頭の外に出す
②付加価値を作る
③提案性を持つ
そして10個のワザは次のことです。
①まとめない
②分ける
③図にする
④インプットする
⑤違和感に気づく
⑥仮説を持つ
⑦課題を作る
⑧目標を再設定する
⑨両立させる
⑩自分を出す
ずいぶんたくさんのことをやる必要があって
「面倒くさそう!!!」と思われるかもしれませんが、
実際にやることは極めてシンプルです。
ステップ①今ある事象を洗い出す
ステップ②集めた事象を目的に沿って整理する
ステップ③整理されたものを見て少し考察する
この3つのステップを順番通りに実行するだけで
誰でも「価値あるアウトプット」を生み出せようになります。
若手の広告関係者、マーケターの方、
それ以外の業界で、企画やアイデアを出す仕事に就いている方、
あるいは、「考えること」を得意にしたいビジネスパーソンの皆さんは
ぜひ本書で紹介するノウハウをお試しください。
あなたの考える力は確実に向上します。
気になる本書の内容
本書の内容は以下の通りです。
初級編 頭の外に出す
考えたことを頭の外に出すのは意外と難しい
第1章 「考えること」は「まとめないこと」
言いたいことを「簡潔にまとめる」のは本当に正しいのか?
社会人1年目に資料作成で先輩に怒られた話
「質か量か」という議論について
「考えた時間」よりも「思考量」が大事
〈まとめないコツ①〉「思ったこと」と「整理すること」を分ける
〈まとめないコツ②〉言葉づかいを意識する
〈まとめないコツ③〉語彙を増やす
語彙が多いと網目が細かくなるイメージ
「思ったこと」を書き出すのは意外と難しい
第2章 「考えること」は「分けること」
「わかる」は「分ける」
MECEではなく「分けること」を考えよう
「分ける」にもいろいろある
マーケティングのフレームワークも分けているだけ
事例:ターゲットの「心理状態の変化」で分けた広告戦略
分析にユニークさを盛り込む
〈インタビュー〉
電通 クリエーティブディレクター 眞鍋亮平
伝えること(What to say)にこそ右脳的な発想を
第3章 「考えること」は「図にすること」
企画書やプレゼン資料は文字だけではもったいない
図で整理することから逃げない
議論を前に進めるために図を描く
事例:企業の未来を議論するときの図
概念図は4種類で十分
二軸図のポイントは「軸の設定」
ベン図で重なりと包含関係を示す
プロセス図で因果関係を表す
ステップ図で変化を表す
紙と向き合う楽しさを知ったら、勝ち。
中級編 付加価値を作る
自分で考えた“新しい価値”を付け加えることで、はじめて“仕事”になる
第4章 「考えること」は「知ること」
私が若い頃にアイデアを出すためにやったこと
広告における提案の流れ
インプットの仕方
短期インプットは「素早く俯瞰し、深く潜る」
中長期インプットは「特定領域に絞り、体系化する」
「自分が強くなりたい領域」を決める
インプットの習慣を身に付ける
〈インタビュー〉
ADK マーケティング・ソリューションズ プランニング・ディレクター 杉浦 充
考えるための準備を徹底的にやる
第5章 「考えること」は「違和感に気づくこと」
先輩のクリエイターに「どうやってプランニングしてる?」と聞かれたときに浮かんだ言葉
違和感とは「自分の中の平均値」からの距離
多くのクライアント、商品/サービスを考えたことで身に付けた平均値
2つの平均値を考える
事例:違和感で成功した人材/転職サービスの広告戦略
プロフェッショナルは考える前に違和感に気づく
第6章 「考えること」は「仮説を持つこと」
アイデアには無数の「正解」がある
仮説は「仮の説」なので、間違いを恐れる必要はない
仮説を作るステップ
調査においてすべてのデータを見て仮説構築をするのは非現実的
誰にインタビューしたらよいのか?
経営層/社員からは「課題仮説」を導く
現顧客/潜在顧客から「戦略仮説」を導く
事例:生活習慣病対策サプリの“真のインサイト”
課題仮説/戦略仮説を検証するのは定量調査
誰も知らなかった課題仮説を発見する快感
〈インタビュー〉
電通 クリエーティブディレクター 見市 沖
顔の見える相手に届かせる気持ちで価値を考える
第7章 「考えること」は「課題を作ること」
問題と課題の違い
課題とは何か?
良い課題は複数の問題を一気に解決に導く
課題を特定するために「因果関係」を整理する
良い課題設定は良い戦略を生み出す
常に「解決しなければいけない課題は何なのか?」に立ち返る
上級編 提案性を持つ
提案性が人を動かす
第8章 「考えること」は「目標を再設定すること」
仕事やプロジェクトには必ず「目標」がある
正しく魅力的なゴールを設定することで、チームが動き出せる
事例:SNSアカウントの運用における目標設定
定量目標を自社の時間軸だけで設定しない
定量目標と定性目標の両方を設定する
良いプロジェクトは、目標が魅力的である
〈インタビュー〉
サイバーエージェント マーケティングディレクター 西 賢吾
クライアントの社内で浸透させる言葉を考える
第9章 「考えること」は「両立させること」
ビジネスではトレードオフがよく起こる
トレードオフになっている例
トレードオフを解決するためには、ゲームを変えること
事例:業務向けプリンターのプロモーション
トレードオフを解決するための3つの視点
〈視点①〉3つ目の要素(変数)を考える
〈視点②〉自社の課題と他社の課題をぶつける
〈視点③〉ターゲットが同じ企業やサービスを見つける
トレードオフは、むしろチャンス
第10章 「考えること」は「自分を出すこと」
自分がかかわる意味を作ろう
能動的な仕事は推進されていく
本気や熱量に人はついて行く
自分の視座を上げる必要が出て来る
世の中について学ぶことの重要性
〈インタビュー〉
(つづく)クリエイティブディレクター 東畑幸多
自分の心が動いた記憶を持ち寄る
該当件数 1件 : 1~1件目表示
1