天地一切を包含する宇宙の真理「タオ(道)」。現在、日本でタオの第一人者といえばこの人と言われるKan.氏。セミナーや講座はキャンセル待ち必至の人気です。Kan.氏の魅力は、壮大であまりにも真っ当な真理の話。にわかには理解できない部分もあるかもしれませんが、数年後に「Kan.さんのあの話はこういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間が必ず来ます。待望のタオ入門書を、再び書籍として蘇らせました。
POSTED BY水原
「なりたい自分」を目指さない。
自分探しなど時間の無駄。
毎日あらゆる場面でさまざまな問題が果てしなく起こり続けています。そしてあなたは、こう考えるかもしれません。
「自分に起こっている問題を解決しなければならない」
それは錯覚です。まず、その錯覚から覚める必要があります。
問題を解決しようとすることは、実は無駄なことなのです。やめて良いことです。
一時的に問題が解決したかのように見えても、必ずまた問題は起こります。
なぜでしょうか。
それは、問題は起こるべくして起こっているからです。
問題は、人が解決するのではありません。
では何をすれば良いのでしょうか。
目を覚まして、日々起きてくる出来事とただ出会っていくことです。
自分の中にある罪悪感や無価値感、怒り、恐れ、悲しみを、そのまま見てあげることです。
そうすると、問題をそのまま受け止めて、解決せずに生きることを選べるようになります。
こうして生きていくと、毎日を幸せに過ごせる種が見つかり、芽吹くかもしれません。
その種が見つかると、「これでいいんだ」と、まったく新しい生き方が花開いていきます。
「誰かから教えられたから」ではなく、自分自身で「道」を歩けるようになります。
だから、矛盾は矛盾のままでいい。
この本は、あなたが生まれ持った力に気づき、この瞬間をハートで感じながら生きることを選べるように構成されています。
読み進めるうちにうまく理解できないと感じる部分は保留にしておいてください。
そのまま持ち続け、時が来ればきっと腑に落ちる瞬間が訪れます。
その時まで、折に触れてこの本を手に取ってください。
そんなふうに呼んでもらうための本です。
本書は2013年6月にヴォイスより刊行された同タイトルに、再編集、加筆修正したものです。
本書の目次
序章 「私」と出会う旅脊髄損傷の治癒から、探究の旅へ
人生を変えたスペシャルな出会い
「私」という存在は、思考でも感情でも身体でもない
第1章 問題は「問題」ではない
問題にエネルギーを注ぐと、燃え上がるだけ
いやなら、逃げる
本当に困るまでは解決ゲームに参加しない
人生の醍醐味は、未知に遭遇したところにある
痛い時は、痛がればいい
波のないサーフィンはおもしろくない
あきらめると、新しいことが始まる
「瞬間完結」で生きていく
事実と思い込みをきっちり分ける
「習ったこと」から「備わっていること」へ
問題に取り組まないことに、真剣に取り組む
人には解決する能力が備わっていない
「なりたい自分」を目指さない
自分の願望を検証してみる
地球は、せつない星だと知る
第2章 人は、矛盾した地球に生きる矛盾した存在
本当の「今、ここにいる」とは?
人間には真逆のものが同居している
人は愛を説きながら、「軍事システム」を作動させている
「頭」「ハート」「体」の三つのセンター
昆虫は人間よりも「宇宙に敵う生き方」をしている
三つのセンターのバランスを取る
宇宙で生きることは、既知と未知とのせめぎ合い
隠された情報を持つジャンクDNA
人は、脈を打っているだけで生きている価値がある
鼓動に耳を澄ます
自分の鼓動とひとつになって宇宙と調和していく
記憶や他人に頼るより自分で自分のドアを開ける
共振は、いつでも起こっている
共振は時空を超えて伝承される
第3章 「メイド・イン・地球」の自分で生きる
自分探しなど、時間の無駄
自分の循環が整うと、お金の循環も整う
「自分」「相手」「宇宙」エネルギーの三つの循環
歩くことには、大きな秘密が隠されている
歩くと、本当に立つことができるようになる
自分という神殿
ただ「立つ」とは、「ゼロ」であること
世界はどこまでも自分自身の延長
息を吐ける奇跡、吸える奇跡に気づく
中和の力が問題を解決していく
第4章 「今」と出会い、共振を起こす身体をはぐくむ
我々は、太陽を食べて生きている
朝日を浴びる
一本の木と交流する
くるぶしを撫でる
すべてを手放して寝る
五感を信用しすぎない
人は、フォーカスした世界に振り回されている
スプーンの中に宇宙の法則がある
現象の正体は「凪」と「波」
「断片」から世界を知る
第5章 感情という天気とつきあう
感情は、頭と体をつないでいる
喜怒哀楽は「瞬間」だと気づく
「感情もどき」にだまされない
言葉に心を乗っ取られない
感情をきちんと感じ切る
「24時間後に怒る」と決める
感情に溺れるのは、快感を求めているから
喜怒哀楽のバランスが取れると「楽」になる
「知っている」のは「誰?」
ユニークで、不完全な自分でいい
第6章 ハートはすべてを超える
どの時間も、自分にギフトされた大切な時間
ハートを見つけるということ
自分のリアリティがすべて
人生の使命は「生きること」
「目標」は、付箋のようなもの
自分に起こった出来事に、本当に出会っていく
名画を「所有」できるのは誰か
水平移動をやめて垂直方向へ離陸する
せつない誰かのそばに、そっといる
「ベールの自分」を本当の自分だと思わない
星々の「ミネラル」と同期する
遠い約束を果たすために
瞬間を味わい、ハートで生きる
第7章 ただ見る。真実は向こうからやってくる
私たちはすぐに解決するよう反応させられている
取り組まないでただ見る
自分に起こることをただ受け入れればいい
来たものはまずやってみる
「ただ見ること」とはやることとやらないこととの中間
過去の教訓が役に立たない時代に生きている
「今ここ」とは過去のものは何も役に立たないということ
本当のスピリチュアルに目を向けるとき
「日本はいい国だ」と感じられる日本を残す
「道」に生きると正中線が生まれる
「道」に息づくものは真に人の心を打つ
ジェベの寓話
P.ティライの物語