喜怒哀楽に続く第5の感情「嫉妬」のメカニズムと対処法について言及した『嫉妬のお作法』の刊行から約8年。「女子の人間関係」の悩みに精通している気鋭の産業カウンセラー・川村佳子さんの最新作です。この8年の間に、日本社会では「ハラスメント」の危険性や対応法がより大きく叫ばれるようになりました。女子の人間関係におけるハラスメントといえば「女子ボス」問題です。著者・川村さんのカウンセリングルームでは、職場やママ友、同級生、ご近所さん、趣味サークルなどでの人間関係、特に女子ボスによるいじめや嫌がらせに悩んで相談に来る人たちが急増しているといいます。「女子ボス」問題は今に始まったわけではなく、昔から「女性の人間関係」のカギを握るキーマンとして存在しています。こちらは特になにも悪いことをしていないのに、女子ボスは、嫉妬や陰口、マウンティング、集団無視といった攻撃をしてきます。しかも、子分と一緒に。この閉鎖的かつ陰湿なやり口から、どのように自分を守ればいいのか? 川村さんがカウンセリングを通して培ってきた知恵や知識をベース、「女子ボス」の生態ととともに、その対処法をわかりやすく解説してくださいました。
POSTED BY森上
「女子の人間関係」のキーパーソン
「女子ボス」の生態と対処法
女子の人間関係を、「ぶっちゃけ、めんどくさい」と思う
女性は多いようです。
なぜか?
女子が3人以上集まると、
発生するあるキーマンがいるからです。
そのキーマンとは……、
「女子ボス」です。
女子ボスは、
グループや組織を仕切り、
◎いつも攻撃的な態度で、マウントをとる。
◎新人が入ってくるたびに、いじめ続ける。
◎同僚なのに、上司面する。
などなど、
「女子の人間関係」を支配、
コントロールします。
集団をより良い方向に導くべく、
集団を引っ張っていく
リーダーならいいのですが、
リーダーという枠を超え、
リーダー自身の考えや望みを最優先にしてしまい、
それに逆らう者を
追い詰めたり、排除する存在は、
もはやリーダーではなく、
「女子ボス」です。
女子ボスは、
職場・ママ友・同級生・
ご近所さん・趣味サークル……、
どこにでも生息します。
そんな
「女子ボス」の生態と、
嫉妬、陰口、マウンティング、
集団無視……といった
「女子ボス」からの
めんどくさい攻撃から自分を守る方法を
まとめたのが本書です。
「ハラスメントの駆け込み寺」として
人間関係に悩む、多くの女性の心を救ってきた
気鋭の産業カウンセラーが、
多くの実例を交えながら、
わかりやすく解説しています。
ガマンするのがうますぎて、
「女子の人間関係」に悩む人に、
お役立ていただける1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。はじめに
第1章 「ハラスメント」はなぜ起きるのか?
◎ハラスメントとは何か?
◎ハラスメントが起きやすい職場環境5つの特徴
◎ハラスメントを生む、2つの感情
◎女子が生きる世界は、なぜちょっとめんどくさいのか?
◎カウンセリングルームは、ハラスメントの駆け込み寺
第2章 ハラスメントの正体
◎「女帝」と呼ばれていた教員によるいじめ・暴力事件の真相
◎他者を陥れることで、優位性を保つ
◎「鎧」でまとう空っぽな心
◎「褒め」を強迫的に求める「ナルシシズム」という病
◎深刻な「劣等感」が引き起こすもの
◎ナルシシズムと攻撃性の深い関係
◎他者への共感を欠き、称賛を求める──常に「上から目線」
◎ハラスメントのタイプとパターン
◎ハラスメントの2つのタイプ
◎ハラスメント特有の10の攻撃パターン
◎「女子ボス」より精神的に優位に立つコツ
第3章 みんな「女子ボス」に悩んでいる
◎さらに拍車がかかるハラスメント問題
◎世の中にはびこる「女子ボス」ハラスメントのリアル
◎【事例1】乗馬クラブのかわず姫
◎【事例2】勤続30年パート界の重鎮
◎【事例3】学校の自称「マリア様」
◎【事例4】本当は弱い「マウンティング女子」
◎【事例5】退職者続出! 私が院長
◎【事例6】人事部より人事部な「お局様」
◎【事例7】パークゴルフ界の「最年長女子ボス」
◎【事例8】新人を追い出し続ける「鬼の駐妻」
◎【事例9】足を蹴り飛ばしたヒステリー女子ボス
◎【事例10】ママ友を取り仕切る「ボスママ」
◎「女子ボス」の代表的な10の特徴
◎最初は餌をまく、優しい女子ボスにご用心
◎貸しをつくったら要注意
◎子分や手下を見つける鋭い感覚
◎会社、学校、ママ友……、あらゆるコミュニティに存在
◎子どもの世界にもいる女子ボス
◎多様化する職場のいじめや嫌がらせ
◎「女子ボス」が生まれやすい組織、4つの特徴
◎本当は怖い!? 「女性活躍推進」
◎考え方に極端な偏り
◎「自己愛性スタイルの女性たち」
◎「他者を優越できれば、劣等感から免れられる」という大いなる錯覚
◎劣等感に苦しむ人が欠如しているもの
◎女子ボスが本当に求めている関係性
◎「女子ボス」を理解するためのカギ──「パーソナリティ・スタイル」形成のプロセス
第4章 「女子ボス」の生態——「偏り」のある心と習慣行動
◎「女子ボス」の心の中と習慣行動に迫る
◎自分の非を認めない、謝らない
◎他者を受容しない、褒めない
◎パワーバランスに敏感
◎ジャンクフード、チョコレート依存
◎常に一番でいないと、気が済まない「お局病」
◎攻撃的で、ふてぶてしい態度
◎子分や手下をつくる
◎止まらない「マウンティング」と引き下げの心理
◎「幸せ」に拒絶反応! 女性性の傷つきを抱えている
◎常に他者と比べて生きている!? 嫉妬心が強い
第5章 「女子ボス」から身を守るための対処法
◎「誠実さと正論」だけでは解決できない
◎女子ボスより精神的に有利に立つための「心の武器」を持つ
◎「女子ボス」ハラスメントから身を守る、対処方法を一挙公開!
◎【対処法1】必要以上にかかわらない、情報を与えすぎない
◎【対処法2】まともに相手と張り合わない
◎【対処法3】「許せない」という自分の自然な感情を肯定する
◎【対処法4】身体のサインに気づく
◎【対処法5】雲の上から眺める「メタ認知」とリラクゼーション法
◎【対処法6】別世界の住人と考えてみる
◎【対処法7】自分の心を守る「ウソと演技のススメ」
◎【対処法8】事前準備が肝心「リアクションワード」
◎【対処法9】相手の顔をよく観察する
◎【対処法10】何も感じなくなっていたら、専門家のところへ
◎学習性無力感から抜け出し、主体性を取り戻そう
◎逃げる、休む、戦う
第6章 「女子ボス」にならないために
◎誰でも「女子ボス」になる可能性がある
◎嫉妬心と上手に付き合う
◎劣等感と向き合い、自信を取り戻す
◎過去の記憶を整理する
◎取り組むことは、いつだって自分自身のこと
◎魂の友人とつながる
◎「疑い」と「怖れ」に立ち向かう
◎あなたが幸せになることは、社会貢献にもなる
著者について
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産業カウンセラー。
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北海道生まれ。一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定「産業カウンセラー」。日本人間性心理学会会員。上智大学グリーフケア研究所在籍。防衛省、国土交通省、財務省をはじめ、国立機関や一般企業にて産業カウンセラーとして臨床経験を積み、現在航空自衛隊外部カウンセラー。幼少期に母が他界。亡母が闘病中に書き記していた日記を見つけ、職場での人間関係の悩みやストレスを驚くほど抱えていたことを知る。さらに、日本で初めてカウンセラー制度を導入した機関にて母が勤めていたことをきっかけに、職場のストレスや人間関係の悩みを抱えている方たちの力になりたいと強く思い、産業カウンセラーを志す。また、死別の苦しみや痛みをケアする「グリーフケア」の普及啓発にも積極的に取り組む。心理臨床オフィス「サクラメント函館東京カウンセリングオフィス」代表。著書に『嫉妬のお作法』(フォレスト出版)がある。
サクラメント函館東京カウンセリングオフィス
https://keiko-kawamura.com/