2年前に50歳を迎えた私は、ある日突然、「定年後はどう生きよう、年金と貯金だけで100歳近くまで暮らしていけるのだろうか?」という不安にかられました。それ以来、セカンドキャリアやシニアの働き方に関する本を片っ端から読んだのですが、なかなかピンとくるものがありませんでした。どの本も結局のところ「がんばればどうにかなる」レベルの内容か、自分のような一般人には真似ができないようなちょっと特殊な事例しか書かれていなかったのです。そんなとき、木村先生の『働けるうちは働きたい人のためのキャリアの教科書』(朝日新聞出版、2017年)に出会い、そこに書かれていた「サラリーマン時代のキャリアを活かし、個人事業主として複数のクライアントから仕事をもらう」という方法に衝撃を受けました。これをもっと具体的に知りたいというのが、本書を企画したきっかけです。おかげさまで期待通りの内容に仕上がりました。先行きに不安を感じている45歳以上のサラリーマンの方にはぜひともお読みいただきたいと思います。皆さんが長年の会社勤めでつちかったキャリアはお金に替わるのです。自信を持って退職後の人生に臨んでいただけたら幸いです。
POSTED BY貝瀬
先行きに不安を感じている中高年サラリーマンのための
「自分のキャリアをお金に変えて、定年後もバリバリ稼ぐ」技術、大公開!
ちょっと前の話になりますが、「ほとんどの人の老後資金が2000万円不足する」という財務省の報告書や
経団連会長の「終身雇用制はもう維持できない」という発言が話題になりました。
これを聞いて、自分の老後が不安になった中高年サラリーマンの方は
ずいぶんいらっしゃるかと思います。
でも、その不安を解消するためのごくシンプルな法があります。
定年退職になって会社を離れたあとも「稼げる力」を身につければいいのです。
とはいえ、「何をやって稼げばいいのか」
「普通のサラリーマンだからこれといったスキルもない」
「リタイア後の仕事なんて低賃金労働しかないのではないか」
などと思われている方がほとんどだと思います。
でも、大丈夫です。
これまで多くのシニアサラリーマンのキャリア相談に乗り
会社員時代のスキル・ノウハウをお金に変える方法を指導してきた木村勝さんが
「働けるうちは働く」ためのテクニックをお教えします。
たとえば、本書でご紹介する方法は、
□元の会社と業務委託契約を結ぶメインクライアントにする
□現役時代に築いた他社の同業種のネットワークを活用する
□少額でいいので複数のクライアントから仕事をもらう
□キャリアという貴重な商品にきちんと値段をつける
□あえて他業種で自分のスキル・ノウハウを売り込む
といったことです。
こうすることによって、自分が長年つちかったキャリアをお金に変えることができ、
老後のお金も不安もなくなりますし、何よりも充実したものになるに違いありません。
全国の悩めるシニアサラリーマンの皆さまにお勧めの1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。はじめに
~「働けるうちは働きつづける“稼ぐ力”」を身につけて、人生100年時代を豊かに生きよう
第1章 国も企業もあなたの面倒を最後まで見てくれません!
◎終身雇用制度がなくなる日
◎ますます遅くなる年金支給の開始時期
◎年金額は減る一方 ~悠々自適の年金生活はもはや夢物語
◎日本の高齢者の9割が「下流老人」化する!?
◎大企業の社員ほどリスクが高い時代
◎大企業ほど積極的に進めるIT・AI(RPA)投資、先細るシニア向け業務
◎「定年延長」は本当に朗報なのか? ~「公務員65歳定年延長」導入へ
◎誰も気づかない定年延長の「光と影」
◎若手・ミドルにも大きな影響を与えるシニア雇用の問題点
◎埋まらない世代間の意識の溝 ~実は歓迎されていないシニア雇用
◎容赦ない年下上司の仕打ちにあなたのメンタルは耐え切れるか?
◎中高年サラリーマンのメンタル不全が増えている
◎上と下からの板挟みに悩む若手上司
◎果てしなく続く“痛勤地獄”にあなたの身体は耐えられるか?
◎今こそ「個人としてのキャリアの成長戦略」が必要
第2章 定年後の生活レベルは60歳までのすごし方ですべてが決まる
◎「必要とされていない感」を抱えて何十年も生きますか?
◎定年後の時間の使い方が下流老人化を防ぐ
◎「見える化」して初めてわかる人生の時間資源
◎居心地がよい会社にいるほど、勇気のハードルは高くなる
~「ゆでガエル状態」になりやすい人はこんなタイプ
◎あなたの実際の市場価値と今もらっている給料はこんなにかけ離れている
◎不遇なときこそ、キャリアを見直すことで新たな道が開ける
◎シニア期に入ったらマインドセットを切り替えよう
◎サラリーマンの人脈とノウハウは実はこんなにニーズがある
◎過去は変えられないので「今後どう活かすか」と考える
◎ほとんどのサラリーマンが気づかない「自分の価値」
◎「自分のキャリアは自分で決める」=「定年の時期は自分で決める」
◎定年後のキャリアは「優秀か優秀でないか」ではなく、
「準備したか、しなかったか」で決まる
◎日本的な働き方のメリットを最大限利用する
~「転勤」というリスクのない転職で経験を積める日本企業
◎一定期間で上司・同僚が変わるのは日本企業に勤務する最大のメリットの1つ
◎利害関係抜きの人的ネットワークを作ろう
◎「肩書」「資格」よりも「実務経験」がポイント
◎「生涯現役」に欠かせない「一気通貫」実務スキル
~実務スキルの磨き上げに最適な中小企業
◎今いる会社のマネタイズの仕組みを自分のものにしておく
◎「6ゲン主義」で仕事を極める(現場・現物・現実+原理・原則・原点)
◎AI・RPA時代こそ、実はシニアの独壇場
第3章 「働けるうちは働く人」になるためのセルフ意識改革
◎自分のOS(ポータブルスキル)を意識する
◎3つのポータブルスキルを「見える化」しておこう
◎ポータブルスキルが明確ならば他業種・他職種も怖くない
◎戦略的自己投資を行おう ~サラリーマン時代にさまざまなチャレンジしておく
◎安価なシェアオフィスを借りて、退職後のシミュレーションをしておく
◎「自分の当たり前」が他人にとっては「貴重なノウハウ」
◎キャリアを「アナロジー思考」で考えると思わぬ新天地が見つかる
◎自分の肩書は「当てはめる」のではなく、自分で「作る」
◎国と企業の本音は「65歳以降は自分の力で稼いでほしい」
◎個人事業主の視線を持って目の前の仕事に取り組もう
◎フレキシブルな働き方の選択肢を持つことでリスクを減らす
~実は働き方はたくさんある
◎「副業・兼業的な視点」を持ち、さまざまなことを経験しておこう
第4章 「働けるうちは働く人」になるためキャリアデザイン術
◎絶対必要なキャリアの「棚卸し」と「キャリアデザインマップ」
◎キャリアの方向性を見定めることが重要
◎情報アンテナの感度を上げる「カラーバス効果」
◎将来の高い目標から眺める ~「虫の目」ではなく「鳥の目」でキャリアを見つめる
◎これから必要なのは、会社ではなく、「自分の仕事」へのエンゲージメント
◎定年後にイキイキ働くシニア全員に共通する「不遇な過去」
◎自律的キャリアを実践するために必要な「三種の神器」の作り方
◎【ツールその1】「家族キャリアマップ」を作成する
◎【ツールその2】「ライフカーブ」で見えてくるあなたの「キャリアの風水」
◎【ツールその3】「キャリア棚卸しシート」の作り方
◎将来の羅針盤「キャリアデザインマップ」を作成しよう
◎キャリアの方向性を見定めよう ~「キャリア・アンカー」を認識する
◎シニアからの「Will/Can/Must」の考え方
◎「やりたいこと」ではなく「やりたくないこと」から考える
◎「30日・1年・10年の余命」を想定してみる
◎自分はいったい何者なのか? ~肩書を考えてみる
◎ 自分でコントロールできない外部環境の変化はどうする?
◎キャリアデザインマップを完成させる
◎キャリアデザインマップの実行にあたっての5つのポイント
~必須スキルはなるべく早い時期から準備する
◎人の話を聴けない「パワハラ系シニア」は絶対に成功しない
◎「寄り添い力」はシニアになってからでも養成できる
◎老後の生活を豊かにしてくれる人的ネットワークを早くから形成しておく
◎社外のネットワークを構築する際の必須アイテム「個人名刺」
◎SNSに参加していないのは「存在していない」のも同然 ~情報発信のススメ
◎個人事業主の目線を持つためには何をしたらいいのか?
◎シニアからのキャリアデザイン5原則
◎キャリアの航海に漕ぎ出すための3つのステップ
第5章 あなたのキャリア&スキルをお金に変えるための具体的な方法
◎サラリーマン時代にマネタイズの予行演習をしておこう
◎いよいよマネタイズの本番へ ~まずは今の会社をクライアントとすることを考える
◎クライアント拡大のタイミングの見極め方
◎クライアント拡大のターゲット
◎どうしてもやってしまいがちな「応相談」という料金設定
◎シニアからのキャリアを複線化するさまざまなルート
◎毎月3万円を10カ所からいただくという発想
著者について
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中高年専門ライフデザイン・アドバイザー(ビューティフル・エージング協会認定)、電気通信大学特任講師、行政書士(杉並支部所属)、人事総務インディペンデント・コントラクター、心理相談員(中央労働災害防止協会認定)
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1961年生まれ、一橋大学社会学部卒(津田真澂ゼミナール)。
1984年、日産自動車に入社、人事畑を25年間歩み続ける。
2006年、社命により日産自動車を退職し、全員が人事のプロ集団という関連会社に転籍。1993年に設置以降、25年以上の長きにわたり1600人以上のキャリア斡旋を行なってきた歴史ある中高年キャリア支援部門の部長として中高年のセカンドキャリア支援業務(出向・転籍・転職など)に従事。
2014年に独立し、人事業務請負の「リスタートサポート木村勝事務所」を開設。
独立後の現在も特定の人材紹介会社に所属することなく、ニュートラルな立場で中高年のキャリア相談に精力的に取り組み、自分の会社の人事部には相談できない中高年サラリーマンのキャリアの悩みに対して個人面談やセミナーなどを通じて支援している。