ChatGPTの登場は、いろんな意味で社会に、とくにビジネスに大きなインパクトを与えました。これまでも「AIに仕事が奪われる」とは言われてきましたが、ようやく自分事として実感したというビジネスパーソンは多いことでしょう。では、AIに仕事を奪われないためにはどうすればいいのか? その答えの1つが、「専門性を身につける型を身につけること」だと、本書の著者は語ります。編集者という仕事は専門職と思われがちですが、書店に行けば金太郎飴みたいな本がたくさん並んでいます。やはり、独自性のある尖った本をつくるには、「編集者」という肩書以上の専門性を身につけなければ、と感じる次第です。
POSTED BYかばを
ビジネス×アカデミックな知見から生み出した、 唯一無二のプロフェッショナルになる方法。
AI などのテクノロジーの進化が加速し、ジョブ型雇用が当たり前の時代、代わりがいくらでもいるジェネラリスト(広く浅い知識と経験を持っている人)では生き残れません。事実、2030年には全世界で3億7500万人もの技術的失業が生まれ、8500万人の専門人材の不足が予想されています。
つまり、いかに専門性で戦えるビジネスパーソンになれるかが、これから生き残るため鍵になるのです。
では、どうすればその「専門性」を身につけられるのか?
本書ではビジネスパーソン×大学講師というハイブリッドキャリアの著者が、ビジネス&アカデミアの知見と経験から、詳細に解説していきます。
「専門性を身につける方法」を身につければ、
どこへ行っても通用する人材になれる
「仕事にまったく関係ない専門知識は役に立たないのではないか?」「新たなテクノロジーや専門領域がどんどん生まれてくる時代、せっかく手に入れた専門性も、すぐに古くなってしまうのではないか?」
そんな懸念をもつかもしれません。
しかし、本書が伝えるのは、ある特定領域の専門知識ではありません。
「専門性を身につける方法」です。
この方法の型さえ身につければ、さまざまな分野に横展開して使うことができるのです。
たとえば外科医をしていた女性が宇宙飛行士になれるように、理系(博士/PhD)の人が外資銀行やコンサルティング会社で活躍できるように、どこに行っても通用する人材になれるのです。
本書が伝えたい大切な3つのポイント
1)これからの時代に活躍するビジネスパーソンは、個性的な「専門性」が決め手になる。専門性という武器をもっていないビジネスパーソンは、会社での居場所や存在価値がどんどんなくなっていく。2)日々の業務のなかだけで、ビジネスの競争に勝つ専門性を身につけるのは難しいため、自ら学ぶことが大切である。しかし、『〇時間で学べる△△』といったすぐ役立ちそうな自己啓発本を読んでも、ライバルと差がつくような専門性はなかなか身につかない。
3)テクノロジーの発展とともに、仕事で求められる専門性の移り変わりは加速しており、時代の変化に応じて自分の専門性を進化させられるビジネスパーソンになるために、「専門性の身につけ方」自体を知ることが、替えがきかない人材になる近道である。
目次
I 専門性とは何か第1章 「専門性」が求められる時代
第2章 「専門性の身につけ方」が武器になる
第3章 専門性を身につける方法を知ろう
II 専門性を身につけるステップ
ステップ1 自分らしい問いを立てる
ステップ2 オリジナリティを発見する
ステップ3 多様な意見を尊重する
著者について
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株式会社 電通 トランスフォーメーション・プロデュース部長。〈広告業界歴24年〉
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1975年生まれ。大阪府立北野高校、早稲田大学理工学部卒。早稲田大学大学院理工学研究科を修了(工学修士)後、電通に入社。広告ビジネスのプロデューサーとして仕事に打ち込みながら、青山学院大学で経営学博士(広告論)、東京大学で学際情報学修士(メディア論)を取得。現在、東京大学大学院博士後期課程に在学中(総合教育科学)。大学論およびマーケティング・コミュニケーションを専門に研究している。〈研究歴15年〉
青山学院大学(広告・メディア産業研究)、東京音楽大学(メディア論)など、3つの大学で非常勤講師を務める。広島大学高等教育研究開発センターフェロー、公立大学法人会津大学非常勤講師を歴任。〈大学講師歴13年〉
電通では、入社以来17年にわたって現場の最前線でビジネスプロデュースに携わり、シニア・マネージャーとして、飲料・化粧品メーカー、メガバンク、コンビニ、携帯キャリアなど、主要スポンサーの広告キャンペーンを担当。
その後、電通が全社改革を行うために本社機能を強化する経営方針を打ち出したことに伴い、人事局および社長直轄の改革推進室にて、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる特命プロジェクトに参画。チーフ・プランニング・ディレクターとして、全社的な人材マネジメントシステムの構築を主導し、生産性向上と働き方改革を実現した。
現在は、ビジネスプロデュース局の部長として、情報・通信業界および金融業界における大手クライアントの統合マーケティング・コミュニケーション戦略を担当する部署の責任者を務める。電通が今後のビジネスで核に据えるデジタルトランスフォーメーション領域の最先端で、広告ビジネスを進化させるために奮闘している。
東京大学キャッチコピー「志ある卓越」の考案者(東大140周年事業最優秀作品賞)。