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【世界幸福度ランキング1位】常連国であり、国民のストレスについて真剣に考えているデンマークでベストマネジメント書に選出された注目の1冊です。「働き方改革」の一助に!
POSTED BY杉浦
上司も部下もストレスから解放され、生産性が上がる仕組みとは?
複雑化する現代社会、年々ストレス・レベルが上がっていると言われています。
SNSの発達などによって、社会の情報化が進み、
必要以上の情報に晒されることがその一因、
などと言われることも。
本書は、【世界幸福度ランキング1位】常連国である
デンマークの「ストレス研究の専門家」と「組織心理学の専門家」が
数多くの事例から導き出した実践の書です。
「ストレス」という現象の複雑で多面的な性質を真摯に受け止め、
ストレスの背景的知識と、新しい理論的観点を紹介しています。
本書のおもな目的は、
・あなた自身のストレスを防ぐ能力
・チームのメンバーがストレスに襲われたときに対処する能力
・ストレスに襲われたメンバーの仕事復帰を支援する能力
を向上させること。
具体的には、
・仕事に起因するストレスに関する知識
・健康とストレスのあいだのさまざまな段階で役立つ明確な指示とツール
を提供します。
本書を指針にすることで、
「小さなチーム」であっても、「部門」や「会社全体」であっても、
その部署の【生産性】と【仕事の質】は大きく向上するでしょう。
また、
・ストレスで苦しんでいる人に対して何をすればいいか
・過度に関わったり、プライベートな領域に
立ち入ったりすることなくサポートする方法
も示します。
ですので、これまで対処したくてもできずにいた相手に対して、
短時間で効果的に対応できる術を身につけることができるでしょう。
「ストレス」に真剣に取り組むことは、
ストレスに苦しむスタッフにとっても、
管理職であるリーダーやマネジャーにとっても、
会社の収益にとっても、
大きな価値をもたらします。
リーダー、マネジャーはもちろん、すべての働く人、必読の書です。
本書の内容
プロローグ―あらゆる職場のためのストレス・ハンドブックまた、ストレスについての本?
衛星ナビゲーションを使う
本書の構成
著者マリーネ・フリース・アナスンとマリー・キングストンからの謝辞
PART1 ストレスとは何か―解決に取り組む前に問題を理解しよう
ストレス―簡単だが多様な意味をもつ言葉
概念を混同する危険性
ストレスを理解し、定義する一般的な方法
FACT BOX ストレス反応の生理学
仕事が私たちになり、私たちが仕事になる
仕事とアイデンティティーの融合
生産が工場から脳へ移動する
ストレス・スパイラル
仕事に関連するストレス症候群
(1)低い自己イメージと少ない自尊感情
(2)現実把握力の低下
ナビゲーショナル・ボイド
ストレスと知識労働―危険なカクテル
性格はストレスの原因か?
拡張された管理職の定義
仕事がプロ意識や倫理観と衝突するとき
PART2 ストレスの階段
ストレスとダブルループ学習
「ストレスの階段―THE STEPS OF STRESS」モデル
常温段階
常温段階の特徴
(1)バランス[要求と資源のバランスがとれている]
(2)コントロール感[やりたいこと、やりたくないことを選択できる]
(3)有能感[自分にはできると思える]
(4)個人的成長[日々成長を実感できる]
主要6要素
マネジメント―ストレス防止の切り札
手本を示すマネジメント
ツール 自分自身の温度を測る
常温状態を生み出すマネジメント
(1)細胞膜としての管理職―栄養としての情報
ツール スタッフに知らせる必要があるか?
(2)常にスタッフのために存在する者としての管理職
(3)持続可能な資源を増やす者としての役割
ツール チームの自己効力感を育む
高温段階
高温段階の特徴
多忙が思考や判断力に与える影響
ツール チームが解決策の質を確保するのを支援する
高温段階の従業員を支援する方法
(1)チームの仕事量と健康状態への関心を示す
(2) 優先順位づけを改善する―手法を説明し、スキルの向上を図る
ツール 優先順位づけマトリックス
(3) 重要かつ不可欠な活動としてプランニングに焦点をあてる
(4)休憩を奨励する
(5)人との交流の大切さと難しさに注意を向ける
ツール 部門の温度を測る
高温段階はニューノーマルなのか?
過熱段階
過熱段階の特徴
過熱段階の従業員を支援する方法
(1) スタッフの仕事量と健康状態に関心を示し、留意する
(2)管理職らしく振る舞い、主導権を握る
(3)社会的支援を検討し、提供する
(4)専門家の支援を仰ぐ
溶解段階
溶解段階の特徴
溶解段階のスタッフを支援する方法
(1)責任の範囲を認識し、行動する!
(2)本人と向き合い、仕事を調整する
(3)専門家の支援を仰ぐ
(4) 同僚や協力者との情報共有について、メンバーと明確に合意する
燃え尽き段階
燃え尽き段階の特徴
燃え尽き段階のスタッフを支援する方法
「ストレスの階段」―複雑な状況のシンプルな地図
PART3 職場復帰のプロセスを成功させるために
生物心理社会的な観点から見た病気休暇―管理職が担う新たな責任の背景
病気休暇中のスタッフの視点から考える
段階的復帰のために管理職が行なう4つのタスク
タスク1[連絡をとる。そしてそれを続ける!]
最初の連絡をとる
職場でコーヒーを飲みながら雑談をする
職場復帰のための面談
面談の準備
ツール 職場復帰のための面談の構成を考える
FACT BOX ジョブセンターに情報を提供する
職場復帰はいつごろが適切か
FACT BOX デンマークの就労適性証明書
あなたと会社にはどれくらいの忍耐力があるか
タスク2[職場復帰の計画を立てる]
就業時間
仕事の内容
ツール 緑色、黄色、赤色の仕事
同僚との接点と関わり方
仕事をする場所
情報について:誰にどのような情報を伝えるか、また誰から伝えるか
チェック:計画は現実的か?
地元の自治体は何らかの支援を提供しているか?
FACT BOX デンマークにおける地方自治体のプログラムと支援
職場復帰の初日
タスク3[計画を実行に移し、必要に応じて調整する]
スタッフに関わる問題
職場に関連する問題
タスク4[チームの他のメンバーにも気を配る]
病気休暇中のスタッフの業務を明確化して、優先順位をつける
あなたの上司と見通しを共有する
今の状況についてあなたのチームと話し合う
回復の兆しが見えないとき
「ストレスの階段」と管理職の4つのタスク
PART4 上司がストレスに襲われるとき
マネジメントのジレンマと際限のない仕事
マネジメント―アイデンティティーの蜜壷
管理職の複雑さとジレンマ
管理職の典型的なストレス症状
睡眠障害―不眠と早朝覚醒
精神的反芻―同じことを繰り返し考えるとき
注意欠陥障害
社会的行動における変化
ストレスを抱えた管理職は組織にどんな影響を与えるか?
どうすれば自分のストレスが増大するのを防げるか?
原則1[自己管理のための時間をつくる―そしてその時間を優先する]
原則2[複雑さに対処する]
原則3[ジレンマのあいだでバランスをとる]
原則4[自分のストレス症状を知る]
ストレスに対処する管理職を誰がサポートするか?
あなた自身が管理してもらう―自分の管理職に頼る
管理職の同僚に支援を求める
HRは組織を知り、組織を理解している
外部の心理カウンセラーを信頼する
パートナーを巻き込む
最後に言っておきたいとても大切なこと、将来のためのアドバイス
エピローグ―戦略的視点に立った持続可能な労働
個人―ストレスを防ぎ、ストレスに対処しようとするあなたの努力に、
当の従業員はどのような影響を与えるか?
グループ―ストレスを防ぎ、ストレスに対処しようとするあなたの努力に、
チームはどのような影響を与えるか?
リーダーシップ―ストレスを防ぎ、ストレスに対処しようとするあなたの努力に、
上級管理職や管理職の同僚はどのような影響を与えるか?
組織―ストレスを防ぎ、ストレスに対処しようとするあなたの努力に、
組織はどのような影響を与えるか?
自分の責任と組織の責任を知る
参考文献
著者について
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ストレス研究の専門家。長年にわたって、ストレス、病気休暇、職場復帰プロセス、およびマネジメントについての研究を行ない、こうしたテーマについて数冊の書籍と論文を執筆。また、フリーランスの組織心理学者として、管理職、労働組合の代表、HRの上級管理職などに、どうすれば組織と個人のストレスを減らし、病気休暇を減らせるかを教えている。
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デンマーク管理職経営者協会のストレス・シンクタンクのメンバーとして、また、ストレスを研究テーマとするデンマークの臨床心理学者であるナジャ・U・プレトーリウスの公認心理学者でもあり、ビジネス心理学を基にアドバイスするケアウルフ&パートナーズ社の経営コンサルタントなど、広くキャリアを積んでいる。 -
組織心理学の専門家。大学で心理学を専攻した後、デンマークの企業や国際的な企業でコンサルタントや管理職としてキャリアを積む。共著者のマリーネも在籍していたケアウルフ&パートナーズ社で管理職やパートナーを務めた。組織心理学を応用したキングストン・コンサルティング社を設立、デンマークの技術コンサルティング会社であるCOWI社にて企業人材開発部門の責任者やHRのパートナーとなり、世界的なマーケットリサーチ会社であるTNSギャラップ社(現在のカンタルギャラップ社)で定性調査部門の責任者を務める。
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デンマークや各国の企業において、ストレスに苦しむ管理職にアドバイスやケアを施すことで、リーダーシップ、マネジメント、組織、業績、そして健康の分野での改善を図り、組織がストレスの防止策やストレスに対処する仕組みを策定し、実現する支援をしている。