フリーランスで働く方の多くが、毎年、確定申告用の領収書を整理するたびに「これは経費として申告していいのだろうか?」「果たして通るのだろうか?」と悩んでいるのではないでしょうか。たとえば、スマホ、自動車、自宅兼仕事場、あるいはスーツなど、「仕事で使っていることは確かなのだが、一方でプライベートでも使っている」というものは、どこからどこまでが経費となるのか、判断に迷うところです。さまざまな節税本に「●●は何パーセントまで経費にできる」というような著者の見解が書かれています。しかし、これはあくまで見解にすぎません。必ずしも経費にできるとは限りません。本書でも述べているように、最も大切なことは「仕事で使っているという証拠があること」と「合理的な説明ができること」の2つです。この2つさえそろっていれば、税務署はまったく怖くありません。堂々と主張して、徹底的に節税し、生活を豊かにしていただければ幸いです。
POSTED BY貝瀬
経費の枠をグイっと広げるための
「税務署の仕組みと税務署員の心理を逆手に取る」技術を大公開!
「もっと経費を落とせないかなあ……」「税金を安くできないかな……」
毎年、確定申告を迎えるたびに
フリーランスの方が考えることです。
税金を安くするためには
経費を増やす必要があることはわかっていても
「あまり経費を計上すると、あとで税務署に文句を言われるのでは……」
「確か、知り合いの知り合いで税務調査に入られた人がいたよなあ……」
などと思い
ついつい弱気になってしまい
「ひかえめ」に申告しているという方も多いでしょう。
しかし、そんなことでは一生節税はできませんし、
せっかく稼いだお金をどんどん吸い取られてしまいます。
フリーランスにとっての節税のカギは
仕事とプライベートの両方で使っているモノを
いかに経費として申告できるかにかかっています。
たとえば、
スマホや車、あるいは自宅兼仕事場の家賃、
あるいは仕事仲間の友人との会食などです。
これらはもちろん、
「100パーセント」経費とすることはできません。
ですから、使用状況に応じて「按分」する必要があります。
そのときに重要になるのが
◎使用状況の記録(通話記録、メモ、SNSの投稿など)
◎按分の合理的な根拠
の2つ、つまり「仕事で使っていることの証明」です。
証明がきちんとできれば、
今は泣く泣く申告から外している
「仕事とプライベートの両方で使っている」ものの大半を
経費として主張できるのです。
とはいえ、
「税務署が認めてくれなかったらどうしよう」
「万が一、税務調査に入られて突っ込まれたら、大変なことに……」
などと、心配な方もいらっしゃるでしょう。
それを回避するためには、
確定申告期間中に開催される「無料相談会」を利用するのです。
相談会の窓口にいる税務署職員に徹底的に経費と主張することで
「お墨付き」をもらってしまうのです。
この「無料相談会」の詳しい活用方法については
本書で詳しく解説していますのでご興味のある方はご一読ください。
本書では、これまで節税に悩む
多くの経営者・個人事業主・フリーランスを救ってきた
元・国税調査官の税理士、松嶋洋さんが
納税者が知っておくべき税金の正しい知識と
簡単なのに誰もやっていない
「税務署を利用する」節税のテクニックを大公開しています。
節税対策に頭を痛めているフリーランスの皆さまにお勧めの1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。第1章 所得税を安くするカギって、ずばりナニ?
◎01 所得税は、どんな税金のこと?
◎02 各種控除も節税のカギとなる
◎03 所得税が高いと、ほかの税金も高くなるの!?
◎04 もっと得をしたいなら、青色申告!
第2章 そもそも経費って、なんなの?
◎01 経費とは「支出の中で、直接業務に関係するもの」
◎02 8割仕事で使うスマホは、按分して経費にする
◎03 生活費と業務上の支出が按分できないものは、経費になる?
◎04 メモ書きでいいので、証拠を残しておく
◎05 領収書よりもレシートを残しておく
◎06 SNSだって、経費の証拠になる
◎07 科目の割り当て方にもコツがある
◎08 税理士の意見には必ずしも従う必要はない
◎09 税金を減らすには、税務調査を使い倒す
第3章 経費を増やしたければ、事前相談を使い倒せ!
◎01 税務署と納税者に見解の相違があるのは、当然のこと
◎02 確定申告の前の「無料相談会」を利用する
◎03 無料相談会は証拠を持って、交渉する
◎04 事前相談は、記録を取っておく
第4章 税務調査は節税の切り札になる
◎01 節税の切り札 ――それが税務調査
◎02 税務調査が入る確率は、個人事業主は1パーセント弱
◎03 国税調査官って、どんな人?
◎04 売上などのでっち上げは絶対にしてはいけない
◎05 税務調査の「流れ」を押さえておく
◎06 税務調査の連絡が来たら、まずはケアレスミスをチェックする
◎07 税務調査は、納税者が主導権を握れる
◎08 グレーゾーンの経費を、少額不徴収にするまでのステップ
第5章 グレーゾーンを経費として認めさせるマル秘テクニック
◎01 税務調査は、できるだけ長引かせるようにしよう
◎02 経費になる証拠は、指摘された瞬間に出す
◎03 更正処分に持ち込んでほしいと訴え、相手を慌てさせる
◎04 一部のグレーゾーンの経費を、お土産として国税調査官にあげる
◎05 税務調査に強い税理士に丸投げする
第6章 ちょっと知っておきたい法人化のこと
◎01 法人化するメリットって、いったい何?
◎02 法人化するデメリットもあることを認識する
著者について
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元国税調査官・税理士
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1979年福岡県生まれ。2002年東京大学卒。2003年東京国税局入局後、法人税の税務調査・審理事務等に従事し、2007年9月退官。その後、経団連の関連団体である日本税制研究所を経て、2011年9月に独立。
現在は国税経験を活かし、税務調査に苦しむ納税者の代理人として全国で活動。そのほか、「税理士の税理士」として、全国の税理士の税務調査対策や税務相談に従事し、かつ税理士向けのセミナーや執筆も主な業務として活動している。
著書に『元国税調査官が暴く 税務署の裏側』(東洋経済新報社)、『社長、その領収書は経費で落とせます!』(中経出版)、『押せば意外に 税務署なんて怖くない』(かんき出版)などがある。現在「納税通信」において「税務調査の真実と調査官の本音」という400回を超える税務調査に関するコラムを連載中。