本書のコンセプトは「読んだ本を確実にスキルとお金(収入アップ)につなげる(同時に、読書に費やしたお金、時間をムダにしない)」です。仕事柄、毎月10~20冊程度のビジネス書や自己啓発書の新刊・既刊に目を通していますが、当然のことながら、1冊を隅々まで読むということはしていません。また、もちろん、読んだからと言って覚えているわけでもありません。我ながら、正直もったいないことだと思っていたところです。今後は本山さんの読書術を踏まえ、アウトプットを意識し、本の重要なポイントを構造化してつかむことを心がけます。半年後の自分の成長を楽しみに、精進いたします。
POSTED BY貝瀬
一瞬で要点をつかみ、一生忘れない!本をスキルとお金に変える読書術
知識やスキルを習得するために、忙しい仕事の合間をぬって、がんばって本を読んだのに、
「数日たつと中身をろくに覚えていない」
「自分の仕事にどう役立てればいいのかわからない」
などとお悩みのビジネスパーソンの方は、
たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方たちに向けて
「読んだ本を自分の血肉化する」
「スキル・年収アップにつなげる」
ための読書術を徹底解説したのが本書です。
著者の本山裕輔さんが
コンサルティングファームでの激務をこなしつつ、
MBA取得のための猛勉強をする中で編み出したのが
本書で解説する読書術です。
本山さんによると次の3つを実践するだけで、
読書のレベルが一気に上がるそうです。
①筋トレと同じように全体観を持ちながら、得たい知識、鍛えたいスキルを先に決める
②「困っていることは何か?」「何が明確になれば解決するか?」
を事前に書き出す(また、可能であれば、アウトプットの機会も作る)
③本を選ぶときは「わかりやすさ×深さ」の2軸で判断する
つまり、読書の成果は、
自分の課題を解決する本を正しく選べるかどうかで
「8割決まる」ということです。
この本山さんの読書術を
誰にでも簡単に身につけられるメソッドとして
1冊にまとめたのが本書です。
「お金と時間をムダにする読書」を卒業!
MBAホルダーのグロービス社員がズバリ教える!
読書力を爆上げする技術
本書で紹介するテクニック(本の読み方)で最も重要なのは次の2つ。①「1回あたりの読む時間」を短くして、
とにかく「回転数」を上げる(同じ本を10回速く読む)
②理解したことをA4用紙1枚に「要約」してみる
(要約とは「要点=問い×答え×根拠」をまとめること)
この2つのうち特に大切なのが②の「要約」。
さて、要約をまとめる際に注意したいのは、
本の文章をそのまま抜き書きしてメモを作ってしまうこと。
これは禁じ手です。
そうではなく、
自分の言葉に置き換えるとともに、
「問い」「答え」「根拠」を「構造化」してまとめるのです。
こうすることで、
本の内容をひとまとまりの「構造体」として把握でき、
頭の中にずっと残しつづけることができ、
知識、スキルを自分の血肉にできるのです。
もちろん、まとめ方は本書の中でじっくり丁寧に解説しています。
「本に使ったお金と時間をムダにしたくない」
そんな方はぜひ本書で紹介する読書術をお試しください。
1冊読むたびに、あなたの知的資産を確実に増やせます。
気になる本書の内容
本書の内容は以下の通りです。第1章 費用で終わる読書、資産に変わる読書
・9割の人が陥っている「独学のワナ」
・MBAの取得を通して「アウトプットありきの独学」の正体を知った
・アウトプットありきで学んだら、未経験のUI/UXの仕事もできるようになった
・経験を起点に学ぶ「経験学習モデル」
・最短でスキルを獲得できる「アウトプットありきの独学サイクル」
〈独学のステップ①〉新たに得たいスキルを決める
〈独学のステップ②〉アウトプットの機会を作る
〈独学のステップ③〉アウトプットする
〈独学のステップ④〉周囲からのフィードバックを収集する
〈独学のステップ⑤〉必要な情報をインプットする
〈独学のステップ⑥〉成果創出・スキルアップしながら、再投資する
・費用を資産化できるか否か
費用で終わる読書
資産に変わる読書
第2章 成果は読む前に決まっている「二刀流選書術」
・読書の成果は「何を読むか?」で8割決まる
・筋トレと同じように全体観を持ちながら、鍛えたいスキルを決める
・「長期的に育てたいアウトプット」には「川下り型」の選書術
今、理解できる必要はない
・「短期的に得たいアウトプット」には「山登り型」の選書術
〈コツ①〉「知っていること」「やったことがあること」を読んだほうが、
問題意識を明確にしやすい
〈コツ②〉「困っていることは何か?」「何が明確になれば解決するか?」
を事前に書き出す
〈コツ③〉迷わず本を選ぶための「モノサシ」を持っておく
わかりやすさ=読み手が「分けて」理解しやすいか
深さ=「So what?」+「Why so?」+「So how?」
・〈応用編①〉「良い書店」の3つの条件を見極める
〈ポイント①〉本棚に何かしら独自の文脈を感じられるか?
〈ポイント②〉新刊ばかりが平置きになっていないか?
〈ポイント③〉ポイント本棚の陳列が頻繁に入れ替えされているか?
・〈応用編②〉アマゾンのレビューを参考にしない
・column 積読は減らすべきか?
第3章 本の要点を一瞬でつかむ「ペライチ整理法」
・本の要点をクイックに可視化して資産化する「ペライチ整理法」
・「大事な2割」だけ読み解けばいい
・〈ステップ①〉高速回転並読で理解する
〈ポイント①〉「1回あたりの読む時間」を短くして、とにかく「回転数」を上げる
〈ポイント②〉読んでいる間に並行して「無意識」を働かせる
100個のケースを読み込んで、たどりついた「高速回転並読」
・〈ステップ②〉理解を「要約」してみる
よくある「イケていない要約」
要約は、「要点=問い×答え×根拠」ありき
問い=筆者が一番白黒つけたいと思っていること
問いに対する「答え」を明らかにする
答えに対する「根拠=Why+How」を探す ペライチにまとめる
ペライチの3つの型
〈ペライチの型①〉要点フルセット型
〈ペライチの型②〉シンプル箇条書き型
〈ペライチの型③〉プロセス特化型
・〈応用編①〉読書メモにおける2つの「禁じ手」
〈禁じ手①〉筆者が置かれた文脈を切り取ってしまう「文脈剥離」
〈禁じ手②〉本の表現だけをそのまま使う「写経メモ」
・〈応用編②〉外部に発信しながら学ぶ
〈理由①〉丁寧に言語化する強制力が働くから
〈理由②〉外圧がかかって習慣化しやすいから
〈理由③〉自分の名刺代わりになるから
・〈応用編③〉ビジネス書同士の矛盾を楽しむ
・column 読書メモのカギは「構造化」にあり
第4章 私の「資産本」コレクション
・〈資産本①〉『知的複眼思考法』
・〈資産本②〉『もっと早く、もっと楽しく、仕事の成果をあげる法』
・〈資産本③〉『問題解決の全体観 上巻 ハード思考編』
『問題解決の全体観 下巻 ソフト思考編』
・〈資産本④〉『リーダーシップに出会う瞬間』
・〈資産本⑤〉『「仕事ができる」とはどういうことか?』
・〈資産本⑥〉『アイデアのつくり方』
・〈資産本⑦〉『文章読本』
・〈資産本⑧〉『アマゾンの最強の働き方』
著者について
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株式会社グロービス勤務
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1992年生まれ。佐賀県出身。慶應義塾大学商学部卒。
グロービス経営大学院MBA修了。
2016年に新卒でPwCコンサルティングに入社し、大企業の業務改革や営業・マーケティング強化の支援、システム導入のプロジェクトマネジメントなどに従事。
2019年に株式会社グロービス入社。グロービス経営大学院にて業務改革やデータマネジメントをはじめとしたDXを主導。音声メディアVoicy「ちょっと差がつくビジネスサプリ」のパーソナリティを務めつつ、オンライン動画サービス「グロービス学び放題」にも出演するなど、コンテンツ制作・発信活動を担う。
個人としては、2019年からビジネス書の書評サイト「BIZPERA(ビズペラ)」を運営し月8万PVを達成。また、株式会社comveyの立ち上げ支援やUXデザイン、プロダクトマネジメントに携わる。
Twitter @ysk_motoyama
書評サイト「BIZPERA(ビズペラ)-ビジネス書評はペライチで」
https://www.biz-knowledge.com/