経営マネジメントジャンルで3万部突破の異例のヒットとなった『最高の結果を出すKPIマネジメント』の著者・中尾隆一郎さんの最新刊です。今回はリクルート時代に培い、現場で磨き続けてきた「ビジネススキル」を78に厳選して公開してもらいました。本書は一時期Amazonで1万円超のプレミアがついた中尾さんの幻の絶版本『リクルート流仕事ができる人の原理原則』が内容のベースになっていますが、当時課長クラスだった中尾さんはその後、リクルートテクノロジーズ社長などマネジメントに携わり、ビジネススキルの原理原則をたゆみなく進化させてきました。結果、最強にして最良の「ビジネススキル大全」が平成最後に誕生しました。
POSTED BY寺崎
仕事の成果は「最も弱いスキル」に影響される
仕事で「成果」を挙げるには、様々な知識や「スキル」が必要です。
そして仕事の「成果」は、
その仕事に必要な「スキル」のうち、
最も弱いスキルに影響されます。
例えば、提案営業職には
「プレゼンテーション力」
「クロージング力」
「ヒヤリング力」
という3つのスキルが必要です。
それぞれ10点満点中5点のスキルが必要だとします。
ある営業メンバーAさんのスキルレベルが、
プレゼンテーション力 5点
クロージング力 8点
ヒヤリング力 3点
だとします。
すると営業成績は、最も点数の低い
ヒヤリング力3点の影響を強く受け、
結果3点レベルの売上結果になるのです。
ビジネススキルは総合的に身につけなければNG
Aさんのプレゼンテーション力は5点なので問題ありません。
クロージング力は8点なのでかなりのレベルです。
しかし、ヒヤリング力3点に足を引っ張られて、
3点レベルの売上結果しか出せないのです。
これはビジネス書のベストセラー『ザ・ゴール』の
エリヤフ・ゴールドラット教授が提唱している
「制約条件理論」の著者なりの解釈が根拠です。
制約条件理論では、
「もっとも弱いところ(制約条件)を守ると、
総合して強くなる」といっています。
その1番弱いところが、上記の提案営業職の例では
「ヒヤリング力3点」にあたるのです。
つまり、仕事で成果を上げるためには、
様々なスキルがある一定レベル必要なのです。
特に変化が大きく、業務が複雑になってくると、
ますます多様なスキルが必要になってきます。
必須ビジネススキルの原理原則を78に抽出!
本書はリクルートに29年間勤め、リクルートの業績拡大に貢献した著者が
自身のチームメンバー、プロジェクトのスタッフに
これまでひたすら伝授し、実践し、磨き続けてきた
(いわば社外秘の)現場叩き上げの
78のビジネススキルをまとめたものです。
少し欲張ったので分厚い本になりましたが
興味を持ったページだけ読んでも
内容が理解できる構成にしています。
気になるところから読み進めてみてください。
全ビジネスパーソン必携。
本書の目次
第1章 ROIを意識して生産性を上げる第2章 最強のフレームワークを使って思考を磨く
第3章 数字を使いこなして判断する
第4章 思考と行動のルーティンを変える
第5章 事象の裏側を探って仕事のレイヤーを上げる
第6章 マネジメントの原理原則を身につける
第7章 さらにレベルアップするためのスマート・スキル
~ものの見方を変えてみよう~
第8章 マネジメントに役立つ厳選名著17選
著者について
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株式会社中尾マネジメント研究所(NMI)代表取締役社長
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株式会社旅工房取締役。株式会社LIFULL取締役。株式会社ZUU取締役。東京電力フロンティアパートナーズ合同会社投資委員。LiNKX株式会社監査役。
1964年生まれ。大阪府摂津市出身。1989年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、株式会社リクルート入社。2018年まで29年間同社勤務。2019年NMI設立。NMIの業務内容は、①業績向上コンサルティング、②経営者塾(中尾塾)、③経営者メンター、④講演・ワークショップ、⑤書籍執筆・出版。専門は、事業執行、事業開発、マーケティング、人材採用、組織創り、KPIマネジメント、経営者育成、リーダー育成、OJTマネジメント、G-POPマネジメント、管理会計など。
著書に『最高の結果を出すKPIマネジメント』『最高の結果を出すKPI実践ノート』『自分で考えて動く社員が育つOJTマネジメント』『最高の成果を生み出すビジネススキル・プリンシプル』(フォレスト出版)、『「数字で考える」は武器になる』『1000人のエリートを育てた爆伸びマネジメント』(かんき出版)など多数。Business Insider Japan で「自律思考を鍛える」を連載中。
リクルート時代での29年間(1989年~2018年)では、主に住宅、テクノロジー、人材、ダイバーシティ、研究領域に従事。リクルートテクノロジーズ代表取締役社長、リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートワークス研究所副所長などを歴任。住宅領域の新規事業であるスーモカウンター推進室室長時代に、6年間で売上を30倍、店舗数12倍、従業員数を5倍にした立役者。リクルートテクノロジーズ社長時代は、リクルートが掲げた「ITで勝つ」を、優秀なIT人材の大量採用、早期活躍、低離職により実現。約11年間、リクルートグループの社内勉強会において「KPI」「数字の読み方」の講師を担当、人気講座となる。