リモートワークが普及する昨今、「現場の状況を把握できない」「メンバーの困りごとがわからない」と焦るリーダー、マネジメント層が増えているそうです。そんな方々にぜひとも本書をお勧めします。業績に直結する日々の積み重ねは、経営会議ではなく、現場に潜んでいます。取り返しがつかない状況に陥る前に、本書の手法で「現場をしっかり把握」することが肝要です。
POSTED BY寺崎
あなたは会社で働くのは「楽しい」ですか?
突然ですが、2つ質問をさせてください。質問① あなたは、会社で働くのは「楽しい」ですか?
質問② あなたが会社のリーダーや経営者であれば、あなたの組織のメンバーは「楽しい」と思って働いていますか?
これらの質問に対して、会社で働くのは大変なものだ、「楽しい」なんて甘いことを言っていたらダメだ。そう思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、あなたにとっても、一緒に働く仲間にとっても、働いている時間が「楽しい」ほうがいいはずです。
「人は、自分がやることを自分で決めることができると『幸せ』を感じる」
これは心理学者のカール・ロジャースの言葉です。
逆に自分がやることをすべて人に決められると「幸せ」ではなくなります。
キーワードは「自律自転」。
つまり、自分でやることを決めて、自分で動くということです。
この本は、現場で働くのが楽しくなるための技術をまとめた本です。働くのが楽しい人と組織が多くなると業績が向上します。そして、その楽しく業績を挙げている人と組織をもとに、事業の方向を変化させ続ける。すると、さらに業績が向上します。そうすると現場のメンバーは自分たちの声が事業をよい方向に変えていると感じ、さらにやりがいを感じ、働くのが楽しくなる。
こんな好循環が起き続けるのです。
しっかり現場を見て、現場を自律自転させるマネジメントの技術
現場のメンバーに活躍してもらうには、リーダーが「現場を見て」、現場のメンバーが何をしたくて、何が得意なのかを知る必要があります。そして会社、リーダーが彼らにやってほしいことと、これらの接点を見つけることがポイントです。その結果、現場が自律的に動き始めるのです。
そして、リモートワークやオンラインコミュニケーションが普及してきた現在では、これを対面だけではなく、オンラインで実現しなければなりません。当然、職場で実際に会って把握するよりも難易度が上がります(「だから、当社は職場への出社を増やしているのだ」と思った方は、ぜひ序章を読んでください。これからはリモートワークとリアルワークの併用が当たり前になるでしょう)。
これからのリモートワークとリアルワークの併用時代に現場のメンバーを見るスキルが、この本のテーマである「現場が動くマネジメント」です。この本では、序章で、多様な働き方は不可逆であること、つまりオンラインでの仕事の仕方のレベルを上げるのは必須である理由について説明します。その後の章では、以下のように5W1Hで「現場が動くマネジメント」についてひもといていきます。
第1章 Why なぜ、現場を見る必要があるのか?
第2章 What 現場で何を見るのか?
第3章 How どうやって現場を見るのか?
第4章 Who 誰が現場を見るのか?
第5章 Where どこで現場を見るのか?
第6章 When いつ現場を見るのか?
それぞれの章の冒頭に「まとめ」を付けました。全体像をつかみたい方は、それぞれの章の冒頭のまとめを順に読んでもらえればと思います。
本書の構成
序章 多様な働き方は不可逆【序章まとめ】
働く場所の多様性は不可逆――いつまた感染症がやってくるか?
企業の多様性を資本市場が評価する時代――マッキンゼーのレポートから分析
多様性がイノベーションを生む――ポイントは「D&I」+「専門性」
多様性を認めないのは強者だけ――従業員を混乱させる「ダブルシグナル」の存在
多様なやり方を組み合わせる――「OR」ではなく「AND」という選択
第1章 Why なぜ、現場を見る必要があるのか?
【第1章まとめ】
現場は「部分最適」になりがち――あらゆる組織は「サイロ化」する
部分最適に拍車をかける間違った制度の運用
全体最適が組織の生産性を上げる――部分最適は制約条件理論で解決する
一番大きく凹んだ場所はどこにあるのか?――ボトルネックを特定する
KPIマネジメントの4兄弟
現場の見える化を阻害する「権限移譲」――権限移譲のよくある勘違い
なぜ、現場を見る必要があるのか?
【コラム】「分ける」と「対立」する組織の宿命から逃れるには?
第2章 What 現場で何を見るのか?
【第2章まとめ】
「トップダウン」と「ボトムアップ」どちらが正解か?
なぜ、現場を「見える化」する必要があるのか?
自律自転している人・組織とは?
現場の状況を把握するためのツール「G‐POP®」
【コラム】現場の悪い兆しを把握する
第3章 How どうやって現場を見るのか?
【第3章まとめ】
現場を正しく把握するには?
現場を正しく把握する手法1 日報・月報
現場を正しく把握する手法2 業務レポート
現場を正しく把握する手法3 ウォークアラウンド
現場を正しく把握する手法4 チーム会・課会
現場を正しく把握する手法5 1on1
現場を正しく把握する手法6 グループコーチング
現場を正しく把握する手法7 CRM・SFA・MAツール
現場を正しく把握する手法8 何もしないのに現場が見える仕組み
現場を正しく把握する手法9 結局は組み合わせるのがベスト
第4章 Who 誰が現場を見るのか?
【第4章まとめ】
「権限委譲」の勘違いが現場の見える化を阻害する
現場を把握する人1 現場のリーダー
現場を把握する人2 上司の上司
現場を把握する人3 人事や経営企画などの本部
現場を把握する人4 経営者
現場を把握する人5 親会社
第5章 Where どこで現場を見るのか?
【第5章まとめ】
「リアル」「オンライン」「テキスト」のどれで現場を見るべきか?
3つのコミュニケーションにはどのような特徴があるのか?
どこまで会わずにできるのかを考えるのがコツ
「リアル」「オンライン」「テキスト」を有効に組み合わせる
第6章 When いつ現場を見るのか?
【第6章まとめ】
多忙なマネジャーにとって「現場を見る頻度」こそ悩ましい
現場を見る頻度についての優秀なリーダーと一般的なリーダーの違い
兆しの段階で現場を捉える重要性
購入者限定無料プレゼント
現場の状況を把握するための書き込み式シート(EXCEL)本書でご紹介した「G-POPシート®」「ロングミーティング」を独自にアレンジして使用できるツールをご用意しました。ぜひ、日々の業務にお役立てください。
このプレゼントは本書をご購入いただいた読者限定の特典です。
※無料プレゼントは、お客様ご自身で別途お申し込みが必要です。
※無料プレゼントは、サイト上で公開するものであり、
小冊子・CD・DVDなどをお送りするものではございません。
※上記無料プレゼントのご提供は予告なく終了となる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
著者について
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株式会社中尾マネジメント研究所(NMI)代表取締役社長
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株式会社旅工房取締役。株式会社LIFULL取締役。株式会社ZUU取締役。東京電力フロンティアパートナーズ合同会社投資委員。LiNKX株式会社監査役。
1964年生まれ。大阪府摂津市出身。1989年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、株式会社リクルート入社。2018年まで29年間同社勤務。2019年NMI設立。NMIの業務内容は、①業績向上コンサルティング、②経営者塾(中尾塾)、③経営者メンター、④講演・ワークショップ、⑤書籍執筆・出版。専門は、事業執行、事業開発、マーケティング、人材採用、組織創り、KPIマネジメント、経営者育成、リーダー育成、OJTマネジメント、G-POPマネジメント、管理会計など。
著書に『最高の結果を出すKPIマネジメント』『最高の結果を出すKPI実践ノート』『自分で考えて動く社員が育つOJTマネジメント』『最高の成果を生み出すビジネススキル・プリンシプル』(フォレスト出版)、『「数字で考える」は武器になる』『1000人のエリートを育てた爆伸びマネジメント』(かんき出版)など多数。Business Insider Japan で「自律思考を鍛える」を連載中。
リクルート時代での29年間(1989年~2018年)では、主に住宅、テクノロジー、人材、ダイバーシティ、研究領域に従事。リクルートテクノロジーズ代表取締役社長、リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートワークス研究所副所長などを歴任。住宅領域の新規事業であるスーモカウンター推進室室長時代に、6年間で売上を30倍、店舗数12倍、従業員数を5倍にした立役者。リクルートテクノロジーズ社長時代は、リクルートが掲げた「ITで勝つ」を、優秀なIT人材の大量採用、早期活躍、低離職により実現。約11年間、リクルートグループの社内勉強会において「KPI」「数字の読み方」の講師を担当、人気講座となる。