あなたは
「KPI」を正しく
説明できますか?
- 事業を数字で見ること?
- たくさんの数字を管理すること?
- 売上や利益のこと?
残念ながら、
どれも間違いです。
「事業を数字で見ること」や
「たくさんの数字を管理すること」は
KPIマネジメントではなく、
単に数値でマネジメントしているわけですから、
Indicator マネジメントです。
では、正しい「KPI」とは?
ヒント
- ✔ KPIは「Key Performance Indicator」の略
- ✔ Key performance は「事業成功の鍵」
- ✔ Indicator は「指標・数値目標」
どうでしょうか?
このヒントを示すと、正解率がぐっと上がります。
正解は
簡単ですね。
この単純で簡単な一文に
KPIのすべてが詰まっています。
最大のポイントは、
事業をただ「数字」で見るだけではなく、
「事業成功」の「鍵」を
「数値目標」として見ることです。
KPIマネジメントで
重要な4つの要素
KPIマネジメントには次の4つの要素が登場します。
- ①Goal=最終的なゴール
- ②KGI(Key Goal Indicator)
- ③CSF(Critical Success Factor)
- ④KPI(Key Performance Indicator)
②が最終的なゴールの目標数値、③が最重要プロセス、④が最重要プロセスの目標数値です。
わかりにくいので、図にしてみると
つまり、こういうことです。
- ゴールを数値化したもの
- ゴール達成のための最重要プロセス
- CSFを数値化したもの
シンプルですね。
設定したKPIを達成すると
KGIが達成されて、ゴールに至ります。
KPI設定のためのCSFは
どうやって特定するのか?
正しいKPIマネジメントにおいて
めちゃめちゃ重要なポイントがあります。
それは
KPIは1つに絞る
というルールです。
このような凹みがあるパイプを想像してください。
水を左側から右側に流します。
左側から大量に水を流しても、凹みの部分で水流が抑制されて、
右側に通過できる水の量が十分に流れていきません。
どうすればよいでしょうか?
答えは簡単です。
凹みを拡げればよいのです。
ただし、ここで重要な注意点があります。
A、B、C、D、Eの5つすべての凹みを
改善しようとしてはいけません。
複数ある凹みの中で
一番凹みが大きい「ボトルネック」を特定します。
上のパイプの例でいうと
「D」の凹みがボトルネックです。
この「D」がまさに「CSF=最重要プロセス」であり
CSFを数値化したのが「KPI」なのです。
これが
KPIは1つに絞る
という意味です。
もっとも弱い部分(=ボトルネット)に
人・モノ・金のリソースを集中させて
全体を強くする考え方は
全世界で1000万部以上売れた『ザ・ゴール』の著者
エリヤフ・ゴールドラット博士が提唱した
制約条件理論を応用しています。
本書『最高の結果を出すKPIマネジメント』は
こうしたシンプルな考え方と実践メソッドをまとめした。
いままでにない説得力が評判となり
累計8万部を超えるロングセラーに!
反響続々!
- 「業種に関係なく活用できる考え方」(会社員・49歳)
- 「具体的にKPIの作成方法が説明されていて、大変参考になった」(会社員・26歳)
- 「新卒として入社した会社で、目標設定の指標としてKPIを用いていましたが、とても参考になった」(金融・26歳)
- 「仕事でもKPIを使ってましたが、全然わかってなかったので、本当に勉強になりました」(会社員・43歳)
- 「上司にすすめられて読みましたが、満足です」(会社員・30歳)
動画メディアPivotでも話題!
著書プロフィール
中尾 隆一郎(なかお・りゅういちろう)
株式会社中尾マネジメント研究所(NMI)代表取締役社長
株式会社旅工房取締役。株式会社LIFULL取締役。株式会社ZUU取締役。東京電力フロンティアパートナーズ合同会社投資委員。LiNKX株式会社監査役。
1964年生まれ。大阪府摂津市出身。1989年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、株式会社リクルート入社。2018年まで29年間同社勤務。2019年NMI設立。NMIの業務内容は、①業績向上コンサルティング、②経営者塾(中尾塾)、③経営者メンター、④講演・ワークショップ、⑤書籍執筆・出版。専門は、事業執行、事業開発、マーケティング、人材採用、組織創り、KPIマネジメント、経営者育成、リーダー育成、OJTマネジメント、G-POPマネジメント、管理会計など。
著書に『最高の結果を出すKPIマネジメント』『最高の結果を出すKPI実践ノート』『自分で考えて動く社員が育つOJTマネジメント』『最高の成果を生み出すビジネススキル・プリンシプル』(フォレスト出版)、『「数字で考える」は武器になる』『1000人のエリートを育てた爆伸びマネジメント』(かんき出版)など多数。Business Insider Japan で「自律思考を鍛える」を連載中。
リクルート時代での29年間(1989年~2018年)では、主に住宅、テクノロジー、人材、ダイバーシティ、研究領域に従事。リクルートテクノロジーズ代表取締役社長、リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートワークス研究所副所長などを歴任。住宅領域の新規事業であるスーモカウンター推進室室長時代に、6年間で売上を30倍、店舗数12倍、従業員数を5倍にした立役者。リクルートテクノロジーズ社長時代は、リクルートが掲げた「ITで勝つ」を、優秀なIT人材の大量採用、早期活躍、低離職により実現。約11年間、リクルートグループの社内勉強会において「KPI」「数字の読み方」の講師を担当、人気講座となる。
中尾隆一郎『最高の結果を出すKPIマネジメント』もくじ
はじめに――リクルートグループで10年以上教えてきた 「KPI講座」
第1章 KPIの基礎知識
- 01 KPIって何ですか?
- 02 ダメダメKPIの作り方でありがちなこと
- 03 どうやってイケてるKPIを作ればよいのか?―― KPIのステップ①・②
- 04 プロセスの確認・モデル化――KPIのステップ③
- 05 絞り込み(CSFの設定)――KPIのステップ④
- 06 目標の設定――KPIのステップ⑤
- 07 運用性の確認――KPIのステップ⑥
- 08 対策の事前検討とコンセンサス――KPIのステップ⑦・⑧
- コラム 前からやるか、後ろから考えるか
第2章 KPIマネジメントを実践するコツ
- 01 ダメダメなKPIってどこで分かるの?
- 02 KPIは「信号」だから「1つ」
- 03 KPIは誰のものか?
- 04 分母が変数の場合は要注意!
- 05 越えなければいけない2つの壁
- 06 キーワードはPDDS
- 07 PDDSサイクルが1周する期間を把握していますか?
- 08 PDDSは組織を強くする
- コラム リクルートのお家芸「TTPとTTPS」
第3章 KPIマネジメントを実践する前に知っておいてほしい3つのこと
- 01 会社の方向性を「構造」と「水準」でつかむ
- 02 ゴーイングコンサーンを実現させるKGI
- 03 利益を最大化させるための基本的な考え方
第4章 さまざまなケースから学ぶKPI事例集
- 事例1 特定の営業活動を強化することで業績向上を目指す
- 事例2 エリアにフォーカスすることで業績を拡大する
- 事例3 商品特性から特定ユーザ数をKPIに設定する
- 事例4 時代の変化を先取りして特定の商品にシフトする
- 事例5 従量課金モデルでは歩留まり向上から始める
- 事例6 採用活動におけるKPIの考え方
- 事例7 社外広報は目的を明確にしてKPIを設定する
- 事例8 社内スタッフ部門は従業員満足度をKPIにするのが基本
- 事例9 集客担当には集客単価を決めて自由に動いてもらう
- 事例10 仕事ができるようになるためのKPI
- 事例11 人生100年時代を健康に過ごすためのKPI
第5章 KPIを作ってみよう
- 01 KPIステップの復習
- 02 KPIマネジメントを始めるための事前準備
- 03 KGIを確認する
- 04 ギャップを確認する
- 05 プロセスを確認する
- 06 絞り込み(CSFの設定)とKPI
- 07 運用性を確認する
- 08 対策を事前に検討しておく
- 09 コンセンサスを得て運用していく
- 10 継続的に改善を繰り返す
- 11 究極のKPIマネジメントとは?――すべての判断をKPIに紐づける
- コラム 最強の振り返りは「リアルタイム」
おわりに