あなたは「正しい金融・為替の知識」をお持ちですか?
為替に関する事柄は「円高」「円安」の用語が日常的に使われることが示すように、
割と身近なトピックになっています。
「輸出産業が円高で打撃を受けた」
「日銀は金融緩和をして円安にしろ」
「円安でガソリン価格が上がった」
「円高で海外旅行に行く者が増えた」
このように為替は我々の生活や経済に密接な関係にあります。
しかし、それにもかかわらず、
為替についての「常識」は正しくないことが多いのです。
無理もありません。
学校では教えません。
大学で教えることはあっても
時代遅れの理屈や理論ばかりが多く、間違った認識を持ち、
かえって現実の為替の理解の妨げになっています。
為替は市場経験がないと理解しにくい面がありますが、
そうした市場経験は他者にうまく伝わっていないようです。
一方、新聞やテレビなどのメディアが伝える情報は
わかりやすさを追求するあまり、
間違っていたり、ピントがずれていることが多々あります。
現実を「常識」に無理やり当てはめようとするからです。
「日銀が金融緩和さえすれば円安になりデフレを脱却できる」
・・・こういった論理はその延長線上にあります。
入門レベルでは飽き足らない読者へ!
本書は金融・為替を複合的にとらえ、読者の正しい理解を促すことを主眼としました。
元シティバンクのカリスマディーラーの
通貨・国際投資アナリストが
あなたの「そこが知りたい!」という
一歩踏み込んだ疑問に答えます。
各項目は設問形式にして
できるだけ親しみのあるトピックを採用。
【設問例】
・超円高をもたらした真犯人は誰か
・香港ドルは人民元の影武者なのか
・リスクオン、リスクオフ取引は今後も続くか
・キャリートレードに落とし穴はないのか
・順張り、逆張り、どちらが有利か
・日銀の市場介入は成功しているのか
・人民元は変動相場制に移行するか
市場の構造、市場参加者、取引方法、変動要因、リスク管理など
こうした理解を通じて、
金融・為替の全体像が浮かび上がるよう努めました。
月曜日から土曜日までの6日間の構成となっております。
(日曜日はゆっくりお休みください)
個人投資家の方から、金融の現場のプロフェッショナルまで
広く参考にしていただけるでしょう。
本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。月曜日 市場の特徴をつかむ
火曜日 世界の通貨の特徴と携行
水曜日 金融と為替の取引と方法
木曜日 政策と為替レートの関係を理解する
金曜日 危機への対応策はあるのか、それは有効なのか
土曜日 今後の世界の金融・為替マーケット
著者について
-
1950年群馬県生まれ。通貨・国際投資アナリスト。
View More
元ナショナルウエストミンスター銀行国際金融本部長。
横浜国立大学経済学部卒業後、1974年シティバンク入行。変動相場制移行後まもなく為替ディーラーとして第一線で活躍。同行の為替資金部、為替債券チーフディーラーを経て、1985年英ミッドランド銀行にて為替資金本部長を務める。1992年ナショナルウエストミンスター銀行へ移籍し、国際金融本部長を経て、2001年独立。
おもな著書に定番ロングセラー『入門の金融 外国為替のしくみ』(日本実業出版社)のほか、『通貨戦国時代─円高が続く本当の理由』『2時間でわかる外国為替─FX 投資の前に読め』(朝日新書)、『外為市場血風録』『人民元は世界を変える』(集英社新書)、『1週間でマスターする金融・為替の集中講義』(フォレスト出版)など。