内容紹介
あなたがよく眠れない原因は
「1日」「1週間」「季節」「年齢」で眠る方法が違うから。
『働くあなたの快眠地図』特設サイトにお越しいただき、ありがとうございます。
- 「よく眠れない」
- 「寝つきが悪い」
- 「寝ても疲れがとれない」
- 「朝スッキリ起きられない」
- 「眠りが浅くて夜中に何度も起きてしまう」
多くのビジネスパーソンがこうした悩みを抱えています。
なぜ、日本人は「寝ること」にうまくいかないのか?
それは「1日」「1週間」「季節」「年齢」のそれぞれで
正しい眠り方があることを知らないからです。
本書で解説する「快眠地図」を手に入れさえすれば
睡眠にまつわる悩みをすべて解決する
一生モノの快眠スキルを身につけることができます。
快眠はビジネスパーソンの不平等を解消する!
さまざまな論文や研究から「睡眠不調」と「メンタルの不調」には強い相関があることは知られていますが、実際に5000人以上のクライアントを相手に行ったテスト結果でも、睡眠不調(不眠レベル)とメンタル(うつレベル)は「高い相関関係」にあることが確認できました。
イラストレーション:髙栁浩太郎
仕事の内容や部署が同じでも、睡眠不調を改善するだけで「メンタル数値」や「幸福度」は睡眠に比例して改善していきます。
今の時代、先行きが見えて安定している業種はほとんどなく、どの業種や会社にあっても不安度は高く、プレッシャーもかなり強い環境にあるので、ストレスを抱える人が増えつつあります。
同じ職場環境でも、眠れる人と眠れない人がいて、一方は「よく眠れて快調」、もう一方は「眠れなくて不調」という不平等があるのが現実です。
そして、その睡眠の差が「メンタル」や「幸福度」に直結していますから、その不平等は給与の差どころではありません。
しかし、基本的なスキルさえ身につければ、お金をかけずにこの「睡眠格差」を埋めることは可能です。
「食事」の格差の場合、お金や手間をかけないと埋まりません。運動に至ってはさらに大変です。
でも、睡眠に関してはお金も手間もかかりません。
少し乱暴ないい方かもしれませんが、どんなに先行きが不透明でも、どんなにプレッシャーがあっても、夜にしっかり切り替えて快眠できれば、今よりかなり生きるのが楽になります。朝に疲れが取れてスッキリ起きることができれば、あらゆる困難をも乗り越えやすくなります。
「快眠のスキル」は全てのビジネスパーソンにとって必須スキルなのです。
フルカラーの読みやすい紙面!
イラストレーション:髙栁浩太郎
あなたがこの快眠地図で快眠になれたら、ぜひ周りの人にもおすすめしてくださると幸いです。ずっと手元において、いつでも手に取りたくなるよう、色使いやイラスト、文字の大きさやフォント、書籍のサイズや材質にもこだわっています(不眠がちで疲れている読者が読みやすいように文字も大きくしました)。
読んだ人が「プレゼントしたくなる」「ずっと手元に置いておきたくなる本」にしようと、心を込めて作りました。
あなたやあなたの周りの方々の快眠ライフに、 お役立ていただけることを心から願っております。
本書まえがき
働く人にとって最も大事なのは
「食事」でも「運動」でもなく「睡眠」だった
私はさまざまな企業で、睡眠に困っている働く人々に対して、「自分で快眠になれる」ようにサポートしています。「スリープコーチ」という、日本ではあまり聞きなれない、というよりほとんどの人に知られていない職業です。
スリープコーチとして、これまで日本を代表する大手企業から中小企業まで、計120社、累計6万5000人以上の睡眠に困っているビジネスパーソンをサポートしてきました。
実は私は最初から睡眠改善のサポートを仕事にしていたわけではありません。
15年ほど前、勤めていた神戸市役所を辞めて起業した時は、ビジネスパーソンが最高の状態で仕事ができるための「筋トレ」を教えていたのです。
筋トレはストレスに強くなり、やる気が出るなど、働くうえで役に立つメリットはたくさんあります。ところが、実際には筋トレだけでいい仕事ができる状態になれるわけではないことがだんだん分かってきました。
10年ほど前から睡眠改善の上級資格を取るなどして、睡眠や食事のサポートも同時に行ってきましたが、多い時には同時に400名以上をサポートするようになってデータを取ってみると、「働く人が一番困っているのは睡眠だ」ということが分かってきたのです。
食事に困っている人や運動不足に困っている人も一定数いますが、睡眠に困っている人に比べて圧倒的に少ないのです。
睡眠は食事や運動よりもはるかにメンタル状態や幸福度と強い相関関係があります。糖質多めの食事も運動不足も健康にはよくありませんが、メンタルや幸福度が睡眠不調ほど下がることはありません。しかし、睡眠が十分に取れていないと、メンタルは落ち込み、幸福度は劇的に下がるのです。
睡眠は働くうえで最も重要な要素なのに、日本の働く人の多くは十分に睡眠が取れていなくて困っています。
睡眠に困っている働く人に「実際に睡眠を改善したいと思いますか?」というアンケートを取ると、「はい」と答える人は8割を超えます。これは食事の改善(約41%)や運動不足の改善(約23%)に比べて圧倒的に多い数字です。
多くの働く人が「睡眠」をなんとか改善したいという気持ちを持っていることの表れでしょう。
そして、これまであまり日の目を見なかった「睡眠業界」に転機が訪れます。
2017年の流行語大賞ベスト10に「睡眠負債」という言葉が選ばれ、日本人の多くが、なんとなくではなく、はっきりと「睡眠は大切」という認識に変わったのです。
私はこの流れで「自分のような仕事をする人が増えるだろう」と予測していたのですが、その予測は完全に外れました。
実はこの「睡眠負債」ブームで起こった主な出来事は「高級マットレスや高級マクラの売り上げが爆伸びした」「CPAP(睡眠時無呼吸症候群を改善する機械)をする人が増えた」「睡眠系のサプリが売れるようになった」といったお金で解決することばかりが流行ってしまったのです。
もちろんこれらのことは睡眠を改善するので喜ばしいことです。
ただ、快眠になるためには「お金がかかる」というイメージがついてしまったことはとても残念でなりません。実際には、お金をほとんどかけずにほとんどの人が快眠を手に入れることができるからです。
もちろん、中にはナルコレプシーや重度の睡眠時無呼吸症候群の人など、自力で快眠を手に入れるのが困難な人もいます。しかし、ほとんどの人は日常のちょっとした工夫や環境作りだけで容易に快眠を手に入れることができます。
もちろん、お金で解決する方法もひとつの考え方ですので、否定はしません。
ただし私は楽しみながら、自分の睡眠の特性をつかみながら、死ぬまで使える快眠のスキルをたくさんの働く人が身につけてくださり、人生を満喫してほしいと心から願っています。
この本は、忙しくても快眠になれるように、また季節が変わったり年齢が変わったり家族ができたりなど、人生のさまざまなタイミングで手に取っていただけるよう、編集者さんやイラストレーターさんと心を込めて作りました。
ぜひ、あなたやあなたの家族、周りの人にもお役立ていただけることを願っています。
著書プロフィール
角谷リョウ(すみや・りょう)
スリープコーチ
LIFREE 株式会社共同創業者
NTT ドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなどの大手企業をはじめ、計120 社、累計6万5000 人の睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士。日本サウナ学会学会員。
都市工学を専攻し、都市開発で当時最先端であった神戸市役所に入局。役所勤め時代に体づくりに目覚め、当時珍しかったパーソナルトレーナーをつけ、自分に合った理論的なトレーニングの有効性を実感。あらゆる有名トレーナーのメソッドを研究する。
役所を退職後、トレーナーとして独立。わずか3カ月でキャンセル待ちのスタジオに。半年でスタッフを増員して移転拡大し、2年で4店舗と、このジャンルで関西トップクラスになる。神戸と大阪のトレーニングスタジオを経営しながら、自らもトレーナーとしてスタジオや企業で指導を行うエグゼクティブ専門のパーソナルトレーナーとして活動する。
これまで主に企業向けに「運動」「食事」「睡眠」の改善サポートを行なってきたが、食事や運動の改善とは比較にならないほど、「睡眠の改善」がメンタルやコンディションの回復につながることに気づき、睡眠改善に特化する活動にシフト。
認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートを行っており、1回のセミナー参加で不眠症レベルの受講者の約70%が「正常範囲」まで改善。4週間の睡眠改善プログラムにおいては90%以上が「正常範囲」にまで改善している。
「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。
著書『エグゼクティブを見せられる体にするトレーナーは密室で何を教えているのか』( ダイヤモンド社刊)、『鍛えていないと稼げません──身体づくりで生産性をあげよう』(WAVE 出版)。
書籍詳細
『働くあなたの快眠地図』
角谷リョウ 著
価格 1,760円(税込)
もくじ
- 序 章 現代のビジネスパーソンにとって「快眠」が切実な理由
- 第1章 快眠地図の手引き
- 第2章 「快眠」にまつわる新常識
- 第3章 「朝」を制するものが快眠を制する
- 第4章 デキるビジネスパーソンの夜の過ごし方
- 第5章 1週間(WEEK)の過ごし方でパフォーマンスが変わる
- 第6章 季節(SEASON)ごとの変化に対応した快眠スキル
- 第7章 年齢(AGE)によって変わる快眠スキル