その昔、ロジカルシンキングの講師に、「ふだん、ロジカルシンキングを意識して仕事をされているのですか?」と質問したところ、「ぶっちゃけ、意識することはほとんどない」と言われたことがあります。「意識するまでもないほど、ロジカルシンキングがアタマに染みついていて自然と使えている」と解釈することもできるかもしれません。一方、私個人の実感としては、ロジカルシンキングの本を読むとアタマが良くなったと満足する一方、それを意識的に日々の仕事に落とし込むことはできていません。率直に難しいからです。同樣の人は多いのではないでしょうか。しかし、本書でお伝えするロジカル思考は非常にシンプル。「合目的」「構造化」「論拠」「網羅」という4要素を少し意識するだけで、勝手にロジカル思考ができてしまうのです。本書はこれまでのロジカルシンキング本のなかでもっとも「シンプル」で「使える」本になっているはずです。

POSTED BYかばを
トヨタ、イオン、楽天、メルカリ、日本製鉄…
大手企業で研修登壇する著者が伝えている
明日から「話がわかりやすくて仕事が早い人」になる方法
本書は「話がわかりやすくて仕事が早い人」になるための方法を解説する。その方法とは、「ロジカル思考のスキルやコツ」だ。
一般に「ロジカル思考」というと、基本的な考え方として帰納法、演繹法、弁証法など、具体的な手法としてMECE、仮説思考、ゼロベース思考、ピラミッドストラクチャー、さらにさまざまなフレームワークを使った方法をイメージする人もいるだろう。
しかし、これらは学ぶのが難しいうえに、実際のビジネスシーンに落とし込むのは容易ではない。
「本を読んで理解したつもりだけど、意識して仕事に活用することができない」という声をよく聞く。
しかし、本書の「ロジカル思考」はもっとシンプル。
具体的には、「合目的」「構造化」「論拠」「網羅」の4つの要素からなる方法だ。
合目的:内容が目的に合っているのか?
構造化:全体の構造が明確か?
論拠:答え(意見、判断、提案など)の理由が適切か?
網羅:情報に漏れや重複がないか?
これらの4要素を意識して実践することで驚くほど仕事がはかどるようになる。
しかも、メールや資料作成、報連相といったコミュニケーションなどの日常業務から、大切なプレゼンや商談などの重要案件、そして問題解決まで、幅広く活用できるのだ。
本書を読めば、明日から「話がわかりやすくて仕事が早い人」になれるはずだ。
本書における4つのロジカル思考の主な特長
①メールの作成から、報連相、資料作成、プレゼンまで、日常業務にも重要な場面でも、さまざまなビジネスシーンに「簡単」に落とし込めるところ。②意識するだけで、すぐに改善し、それを当人も「実感」できるところ。
③4つの思考そのものが「シンプル」でわかりやすい。
こんな人に読んでほしい!
●無駄をなくして、もっと効率的、効果的に仕事をしたいと願うビジネスパーソン(新人から中堅社員)。●実績がなかなか出せないことに悩む部課の管理職・チーム(プロジェクト)のリーダー。
目次
まえがき 本当に仕事で使えるロジカル思考序章 ロジカル思考の4つのステップ
第1章 ロジカル思考の第一歩は目的の明確化 合目的
第2章 △□◯のパターンで全体を把握する 構造化
第3章 「それ、理由になってないよ」と言われないために 論拠
第4章 構造に欠陥を出さないために要素を集める 網羅
実践編 ロジカル思考を仕事に活かす
1 ロジカルな報連相
2 ロジカルなメールの書き方
3 ロジカルなプレゼンテーション
4 ロジカルな会議
5 ロジカルな議事録
6 ロジカルな情報整理4
7 ロジカルな問題解決
あとがき 話がわかりやすくて仕事が早い人へ
著者について
-
1973年、群馬県生まれ。マキシマイザー株式会社代表取締役。
View More
大学卒業後、三洋電機(現パナソニック)入社、32歳にしてフランクフルトのヨーロッパ拠点長を務める。その後、経営共創基盤とマブチモーターでの勤務を経て、人材育成会社のプレセナ・ストラテジック・パートナーズで10年間企業向け研修講師を1000 回以上担当した後、マキシマイザー株式会社を設立。現在は企業向け研修を多数提供。過去から現在においてトヨタ自動車、本田技研工業、パナソニック、日本製鉄、住友重機械工業、日本精機、大同生命保険、きらぼし銀行、三井不動産、野村不動産、イオン、グンゼ、ヤマト運輸、リクルート、楽天、Yahoo、メルカリなど、さまざまな業種、業態の会社の幹部、中堅、若手に対して研修登壇を行っている。