人がいい人、気持ちのやさしい人ほど、パワハラ、モラハラをしてくる人の心無い発言、攻撃を受け止めてしまい、次第に「自分が間違っているのではないか」「自分が悪いのではないか」と自分を責めてしまう。そのパワハラ、モラハラ相手が、縁を切るに切れない相手であればなおさらのこと。変に言い返して相手に嫌われてしまったら、さらにパワハラ、モラハラがエスカレートする可能性だってありえます。最悪の場合にはストレスを抱えて、心の病にかかってしまう――。そんな悩みを抱えている人にとって役立つのが本書です。本書でお伝えする「言い返す」方法は、相手を言い負かす、いわゆる論破ではありません。相手の理不尽な“口撃”を上手にかわし、「ポーカーボイス&トーク」メソッドで、自分が言いたいことを伝える方法です。このメソッドを身につければ、相手の“口撃”から身を守れることはもちろん、次第に、あなたへの相手の“口撃”もなくなり、より良い関係が築けるようになります。
POSTED BY森上
【パワハラ上司】【クライアント】【パートナー】【毒親】……
切るに切れないめんどくさい相手に嫌われずに言い返す方法
仕事でもプライベートでも、人間関係上、切るに切れない(離れたくても離れられない)相手、
好かれたいわけではないものの、嫌われたら困る相手は、
誰でも一人や二人はいるのではないでしょうか。
例えば、
◎理不尽なことを言ってくる【パワハラ上司】、
◎コソコソと悪口を言う【同僚】
◎いつも上から目線の【クライアント】
◎モラハラで別れたくても別れられない【パートナー】
◎何かと口うるさい【親戚】や【毒親】
などなど、
縁を切りたくても、簡単には切れない
いわゆる「めんどくさい」相手のことです。
そんな相手から理不尽なことを言われたとき、
あなたはどうしますか?
「言われっぱなし」だとストレスが溜まるものです。
だから、言い返したい。
でも、嫌われたら、その後、困ったことになる――。
そんな悩みを抱えるあなたのために、
めんどくさい相手の理不尽な“口撃”を上手にかわし、
嫌われずに「言い返す」方法を
まとめたのが本書です。
著者は、
日本で随一のコミュニケーショントレーナー。
心理学をベースに、
話し方、声の出し方を、
1万人以上にレクチャーしています。
嫌われずに言い返す、
著者オリジナルのメソッド
「ポーカーボイス&トーク」の重要エッセンスを、
多くの会話事例を交えながら、
徹底解説した1冊です。
気になる本書の内容
本書の内容は以下のとおりです。はじめに――「言われっぱなし」から卒業しよう
第1章 言い返せないあなたの中に潜む 8つの行動心理──反論ブレーキ
言い返せない自分のタイプを知れば、解決策が見えてくる
あなたの内面に潜む8つの行動心理的要因とは?
言い返す言葉を知らない・出てこない症候群──行動心理的要因①「ボキャヒン(貧)」
声が心の中に留まって出てこない症候群──行動心理的要因②「イン(陰)ボイス」
ポジショニング気にしすぎ症候群──行動心理的要因③「ポジポジマスター」
自分攻め責め症候群──行動心理的要因④「セルフハンマー」
人と争いたくない、人を傷つけたくない症候群──行動心理的要因⑤「ノーファイト」
嫌われたくない症候群──行動心理的要因⑥「コビー(媚び)」
気持ちが麻痺ってる症候群──行動心理的要因⑦「エモーションゼロ」
そもそもあきらめてます症候群──行動心理的要因⑧「ギブアッパー」
自分を理解して初めて、「言い返す力」を育む手がかりが見つかる
第2章 めんどくさい相手の策略を暴き、対処する──無力化力
めんどくさい相手の策略を理解すれば、もはや恐れることはない
ストローマン論法
いわゆる「いちゃもん」「言いがかり」──心理スキル概要
議題・論点の歪曲。主題そのものを変えて、議論を堂々巡りにする──悪用事例①
「たしかに」&「そもそも」で話し始める──対応テクニック「承認&原点回帰」
「しかし」「でも」「だって」などの否定的な言葉は絶対禁止表現
言葉の歪曲。言葉やフレーズを恣意的に変更して、主張を変える──悪用事例②と対処法
表現・発言の切り取り。文脈から一部を切り離し、意味を変えて反論する──悪用事例③と対処法
安心感+「ご教示ください」で締める──対応テクニック②「相手の自尊心をくすぐる」
ダブルバインド
精神無限拷問──心理スキル概要
2つ以上のメッセージを同時にどちらを選んでもダメ――悪用事例①
教団の心理操作──悪用事例②
DVと心理的依存――悪用事例③
ダブルバインダーの背後にあるもの
ダブルバインドから身を守る方法──対処法
ハラスメントを事前回避する秘策──ダブルバインド殺し
それでも相手からの執拗なダブルバインドが続いたら……
人格同一性効果
人格抹殺──心理スキル概要
「行動」の非難ではなく、「人格」の非難をする──悪用事例
パワハラ的な人格同一性効果から身を守る方法──対処法
事実は1つだが、解釈は無限である
ニラ(睨)ハラ
睨みつけて恐怖や不安を与える――心理スキル概要
あなたをガン見し、睨みつける──悪用事例
ニラハラされたときには、相手のココを見る──対処法
不安恐怖症を打破するメソッド
「左目の法則」と「恐怖突入」
メモリーハック
相手の記憶に侵略し、改ざんする──心理スキル概要
記憶を疑わせて、自分の立場を固める──悪用事例
メモリーハックから身を守る方法──対処法
キラーフレーズ「ご迷惑になるといけないので」
大声で凄まれたときの対応法
記憶改ざんに抗弁するときの、真実性を強める伝え方
社会的証明の悪用
社会的集団圧力で従わせる──心理スキル概要
集団心理を巧みに操り、孤立させる──悪用事例
社会的証明の悪用から身を守る方法──対処法
ネガティビティバイアス
不安を煽って相手を操る――心理スキル概要
小さな批判で、相手を支配する――悪用事例
ネガティビティバイアスから身を守る方法①──対処法「白旗作戦」
ネガティビティバイアスから身を守る方法②──対処法「ネガハラプレイヤー」別対処法
ネガティビティバイアスの発動を抑える習慣
自信を得るためのステップ
誤前提暗示
間違った前提を相手に植え付け、操る──心理スキル概要
ギブミーフィードバック法──悪用事例と対処法
反復法の効用
一貫性の法則
一度行動させて、その後も続けさせる──心理スキル概要
小さな要求をした後、大きな要求する──悪用事例
一貫性の法則から身を守る方法──対処法
エンハンシング効果
ほめ殺して、無茶な要求をする──心理スキル概要
ほめて、断りにくくする──悪用事例
エンハンシング効果から身を守る方法──対処法
「バ畜」を生む根源
ドナハラ(怒鳴りハラスメント)
大声で威嚇する──心理スキル概要
大声で怒鳴って、恐怖や不安を与える──悪用事例
ドナハラから身を守る方法──対処法
カチッサー効果
心のスイッチを巧みに活用する──心理スキル概要
適当な理由をつけて、主張を貫く──悪用事例
カチッサー効果から身を守る方法──対処法
カチッサー効果を悪用する人の共通点
アサンプティブクロージング
自分の提案が合意された前提で、話を進める──心理スキル概要
こちらの都合を無視して、仕事を強引に振る──悪用事例
アサンプティブクロージングから身を守る方法──対処法
第3章 嫌われない言い返し方 「ポーカートーク」──カウンター力①
効果的に言い返すのに必要なのは、語彙力ではなく、カウンター力基本3パターン
「カウンター力」の1つ目──ポーカートーク
ポーカートークの基本3パターンと、7つの言い返し言葉作成テンプレート
目標は、敵対せず、侮られず、最終的には関係性が良好になる言い返し方
【テンプレート1】(承認)基本承認「相手の攻撃がなかったものになる」
相手が逆に戸惑う「ファクトベース承認」
「ネガティブエコー承認」は、ツラくなるだけ
「ファクトベース承認」で、相手は攻撃の意味を失う
「ファクトベース承認」の副次的メリット
【テンプレート2】(質問)説明責任追求「『どういう意味?』と聞く。たったそれだけ」
最強の問いかけ「どういう意味ですか?」
説明責任追求「どういう意味?」の効用
「どういう意味ですか?」以外の2つの説明責任追求系キラーフレーズ
【テンプレート3】(承認)リフレーム「からこそ思考」
「からこそ思考」で、ポジティブにリフレーム
リフレームのコツ
リフレームが難しいときの対処法
「ほめ言葉」かのようにリフレーム
【テンプレート4】(質問)ヘルプ&ティーチミー「相手の戦意を一瞬で削ぐ」
相手の攻撃から身を守る新しい戦略「助けてください」
なぜ「助けてください」は効果的なのか
「助けてください」の進化系「ティーチミー作戦」
仕事のやり方、進め方で攻撃的な発言を受けたときの対処法
【テンプレート5】(質問)比較「相手の余計なひと言は、これでシャットアウト」
相手の無用な非難をかわす
「なぜ今それを言うの?」への対応フレーズ
こちらの努力や成果を軽視されたときの対応フレーズ
「ありがとうございます! おかげさまで!」の心理学的な大きな効用
【テンプレート6】(質問)ツンデレ「相手をビビらせる最強のひと言」
ツンデレ返答で、自らの不適切な言動を考え直させる
ツンデレに関連する3つのキラーフレーズ
部下の成長を促すフレーズ
【テンプレート7】(質問)再定義「意味不明な批判や中傷に立ち向かうひと言」
あいまいな抽象的な言葉に対して、具体的な意味を説明させる
再定義を要求したいキーワード
言葉の攻撃が来たら、短い言葉でいいので打ち返す
第4章 心の弱さがバレない「ポーカーボイス」──カウンター力②
「自信のない声」の持ち主は、攻撃者の格好の的になる
心の弱さがバレない声の技術「ポーカーボイス」
ポーカーボイスを身につけたほうがいい人とその効果
「ポーカーボイス」のつくり方
巷にあふれる「口の形」では無理!? 余裕感&威圧感をつくる「口の形」とは?
攻撃にも屈さない「余裕感」を感じさせる「ポーカーボイスMJ型」
「ポーカーボイスMJ型」の特長
表情と心は密接につながっている
相手に「信頼感や真摯さ、威圧」を感じさせる「ポーカーボイスNHK型」
「ポーカーボイスNHK型」の特長
声の震えやこもりの原因は何か?
緊張下でも震えない声で、はっきりと話す方法──AKB発声法
声の暴力に立ち向かう声のつくり方──簡単腹式発声法
威圧感のある響く声のつくり方――逆腹式呼吸発声法
相手にビビリを感じさせない、軽やかな通る声のつくり方──ニャニャニャ発声法
あえて自分の感情や緊張を隠す技術
第5章 何を言われても 動じないメンタルのつくり方──クッション力
何を言われても動じないメンタルづくり
すべての人に「いい人」と思われる必要はない
他人に振り回されない自分になるためのデイリーワーク5選
おわりに
著者について
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コミュニケーショントレーナー。声と話し方の学校「ボイス・オブ・フロンティア」代表。日本話す声プロボイストレーナー協会代表。活動歴は15年。年間セッション数は100以上。1万人以上のコミュニケーションの悩みを解決。幼少期のいじめ、学生・社会人時代になってからの上司や顧客からのモラハラ、パワハラ体験からうつ状態を経験。このままでは死んでしまうという危機感から「人の心を誘導し、相手を怒らせずにいじめやハラスメントを受けない方法を見つけ出せば、今後苦しむ必要はない」という強い思いから、心理学やコミュニケーションスキルを貪欲に探求。相手からのハラスメント的言動に対し、その攻撃力を無力化し、相手を怒らせることなく、言いたいことを言えるようになり、自分の心も強くなる「ポーカーボイス&トークメソッド」を開発。現在、心理学をベースとした対人コミュニケーションの講演やセミナーを開催。あわせてコミュニケーションスキルの講師を養成。『繊細すぎる人のための自分を守る声の出し方』(朝日新聞出版)、『超一流の人が秘密にしたがる「声と話し方の教科書」』(光文社)など著書多数。累計18万部超。
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