経済学者、エコノミスト、経済評論家……などの肩書がある人が、さまざまな立場から日本と世界経済に関する提言をしています。また、SNS上では、そうした情報をベースにした議論が盛んに行われています。最近では、主流派とは異なる理論MMT(現代貨幣理論)なんかも出現し、それを根拠に「政府はいくらでも国債を発行できる」という主張も目にするようになりました。私のような素人は、いったいぜんたい、どれを信じていいのかわかりません。そんなときに助けになるのが本書。「社会が複雑さを増すなかでも、経済の大本の仕組みは時代を越えても生き続ける」と語る本書は、自身の意見形成を大いに助けてくれるはずです。
POSTED BYかばを
アフター&ウィズ「コロナ」時代の日本と世界経済の行方を見通そう
「類書と比べて理解しやすいコンパクトなつくりになっている」「図版やイラストが多くてわかりやすい!」
2008年の出版以来、好評を得つづけ、7万部を突破した経済入門書の決定版を、7年ぶりに大幅改訂しました。
少子高齢化・GDP・為替・景気・キャッシュレス・暗号資産・イギリスのEU離・人民元の国際化・脱炭素社会・ESG投資・格差・新自由主義……
今日、日本の、そして世界の経済は複雑さを増しています。
しかもSNS 等を通じて、経済に対するさまざまな意見や見方が世界中を飛び交うようになりました。このような時代だからこそ、「大本の仕組み」を理解する意義は一層大きいように思われます。なぜなら、「経済の大本にある仕組みは、時代を越えても生き続ける」からです。 ぜひ、基礎・注目トピックなど、社会人の必須知識である「基本と常識」を手に入れ、意見形成の一助にしてください。
本書の構成
【第1章】では、「経済の基本中の基本」について一通り触れます。経済を考える上で、まず必要な知識について説明します。【第2章】では、経済を見る上での基本的な視点として、「マクロ経済とミクロ経済」を取り上げます。ここでは、経済活動の全体像をおおまかにとらえるマクロ経済と「家計」「企業」「政府」という個別の経済活動を詳しく分析するミクロ経済について説明します。
【第3章】では、「市場と政府」の関係について押さえます。日本の経済の根本的仕組みである「市場経済」とそれにまつわる政府の役目、そして経済を循環する通貨について説明します。
【第4章】では、経済活動と切っても切れない「物価」について説明します。また海外とのお金のやりとりである「為替」についてもここで触れます。
【第5章】では、「大局的なお金の流れ」を一通りとらえます。国内外のお金の流れについて理解していただくとともに、日銀が実施する金融政策についても解説します。
【第6章】では、「日本経済の今」について解説します。いわゆるアベノミクス以降の日本経済の経過を、さまざまな指標から追跡しましょう。
【第7章】では、「日本経済の将来を考えるためのトピック」を取り上げます。読者のみなさんがそれぞれの意見を形成するための一助にしていただきたいと思います。
目次
第1章 経済を知るはじめの一歩第2章 経済を見る二つの視点!
第3章 経済の仕組みをとらえよう!
第4章 物価と為替の動きをとらえよう!
第5章 「お金」の大局的な流れをとらえよう!
第6章 日本経済の動きをとらえよう!
第7章 日本の経済の未来を占おう!
著者について
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一般財団法人日本不動産研究所不動産エコノミスト
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1978年石川県金沢市生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済学修士)。専門は都市経済学、経済政策。日系大手シンクタンクのリサーチ・コンサルティング部門において、新興国の投資環境にかかわる基礎調査や、大手商社における地域振興ビジネス設立プロジェクト等に従事。2011年10月より、一般財団法人日本不動産研究所にて、日本で唯一の不動産エコノミストとして国内外のマクロ経済と不動産市場の動向に関する調査研究を担当している。また2016 年からは大妻女子大学において、2020 年からは国際基督教大学において、それぞれ非常勤講師を兼任している。