ノルマ、締め切り、会議、人間関係への気遣い、成果主義……現代のビジネスパーソンは常に緊張状態。気力体力があればなんとかなりますが、気づけば肩こり首こり、睡眠中の歯ぎしりや食いしばり、夜眠れないなどのつらい症状が出ることも。こういう状態を過緊張というのだと知り、「働く人は誰もが経験しているんだな」と、ちょっと安心しました。仕事の現役人生は長くなっていくのに、気力体力は減少していきます。ずっと信頼されるビジネスパーソンであるためにはセルフケアが大事。産業医でもある著者は、自らの体験にも照らし合わせて、360度の角度から過緊張への対処法を教えてくれています。「ボーっとする時間に罪悪感を感じるのはもうやめよう」、そう実感できる一冊です。
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POSTED BY水原
多忙すぎ、困難な状況 ……
高ストレスで緊張がほどけない状況が「過緊張」
「仕事が終わって家に戻ってからも、職場での出来事が頭から離れず、なんだか落ち着かない」「あのときの自分のした対応が、ちょっとまずかったかなあと気になって、休日もふっと不安になる」
「顧客や上司、同僚からいわれた言葉を、何回も思い出してしまいイライラして、家族にあたってしまう」
「明日しなくてはならない仕事のことが、夜寝る時間まで、ずうっと気になって寝つきにくい」
このような苦痛を感じ始めているなら、放っておいてはいけません!
これらはいわゆる「過緊張」と呼ばれる状態であり、その状態が続くと、高確率で心や身体に不調が起こってくるからです。
過緊張は、正確に表現すると「ストレスにより交感神経系の緊張が過度に続いている状態」です。
過緊張は、仕事をしている人なら、誰しもが日常で経験します。
仕事の負荷や心労が増えてきたり、人間関係がうまくいかなくなってきたりすると、おどろくほど多くの人が容易に過緊張になってしまうのです。
この過緊張が、早めに、自然に、解消されれば、基本的に問題ありません。
しかしうまく解消されずに、週単位、月単位で継続してしまうと、必ずといっていいほど、心身に本格的な不調があらわれてきます。
なぜならば、過緊張が続くということは自律神経系のバランスの乱れが続くということであり、それが長引けば長引くほど「自律神経失調」状態になるからです。
自律神経失調状態になると、頭痛、めまい、腹痛、微熱、ひどい倦けん怠たい感などの身体の不調や、不眠、気力低下、集中力低下、憂うつさなどの心の不調が本格的に出現してきます。そして仕事をはじめ日常生活が、正常に送れなくなってくるのです。
過緊張ケアが早め早めにできるようになると、心や身体の不調を未然に防止することができるようになります。
そして良い体調や、気力・集中力をコンスタントに維持できるため、パフォーマンスが継続して出せるようになります。
一時期には、心身に鞭打ちながら必死で頑張って大活躍。だが、そのあとに体調を崩してしまい、仕事で思うような成果が出せなくなった。
さらに体調不良が悪化してしまい、長期の戦線離脱を余儀なくされてしまった。
……こうした状態になると、会社にとって大きな損失になってしまいますし、ご自身のキャリアにとってもつらい痛手となってしまいます。
かたや「仕事が安定的にできる人」「ムラなくコンスタントに成果が出せる人」というのは、上司やクライアントから「あの人に任せておけば、いつもきちんと仕事を仕上げてくれるので安心だ」と、大きな信頼を獲得できます。そしてその状態が積み重なっていくほどに評価も必然的に高くなります。
つまり「仕事がデキる人」は、「自分で自分の心身のケアがデキる人」といっても過言ではないのです。
精神科医として約25年、産業医として約12年の著者の知見、経験から導き出した過緊張ケアの方法を、あまねく書き綴った本書。長い仕事人生の幸せな成功のため、過緊張ケアに活かしてください。
本書の目次
第1章 「過緊張」は、誰にでも忍び寄る。こんな症状をあなたは感じていませんか?産業医として一番よく遭遇するのは「過緊張」な人々
過緊張を放置していると、本格的な病気が発症する!
過緊張チェックをしてみよう
過緊張の正体とは?
ストレスが自律神経系のバランスを崩す
過緊張を誘発する原因となるストレスあれこれ
第2章 過緊張になりやすい人、なりやすい環境とは?
過緊張になりやすい人とは?
日本人は、過緊張になりやすい資質を持っている人が多い
過緊張になりやすい状況を把握しよう
第3章 過緊張症状を自覚したときにすぐにやるべきセルフケア
第3章でお伝えするのは軽度の過緊張のセルフケア
過緊張ケアのキーワードは「緩める」
身体の緊張を解きほぐす「ストレス対処のための3つのR」
〈過緊張症状を自覚したら真っ先に行う3つのレスト(Rest)〉
その1/まずは何がなんでも睡眠時間を確保する!
その2/栄養豊かな食事タイムをたっぷり確保する
その3/「何もしない休息時間」をたっぷり自分にプレゼント
睡眠と食事が確保できたらリラクゼーション(Relaxation)をとりいれよう
エネルギーが回復してきたらレクリエーション(Recreation)もOK
エネルギーが回復してきたらやりたい「原因への対処」
過緊張症状が改善しない場合は医療機関受診をためらわない!
第4章 ドクターも実践している!過緊張を予防するための日々の習慣
第4章でお伝えするのは予防法
過緊張になりにくくするために自律神経のバランスをとる
朝に行うべき自律神経ケアは「朝のON活」
ランチタイムからは夕方以降のOFFを意識してON活を継続
夕方からは本格的なOFF活を!
第5章 過緊張になりやすい性格 タイプ別アドバイス
自分の性格の弱点を自覚してあらかじめ工夫することで過緊張を予防できる
完璧主義タイプ
真面目がんこタイプ
NOと言えない自己犠牲タイプ
せっかち&負けず嫌いタイプ
心配性&気疲れタイプ
購入者特典プレゼント
PDF「過緊張ケアに活用したいマインドフルネス瞑想」※無料プレゼントは、お客様ご自身で別途お申し込みが必要です。
※無料プレゼントは、サイト上で公開するものであり、
小冊子などをお送りするものではございません。
※上記無料プレゼントのご提供は予告なく終了となる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
著者について
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精神科医(精神保健指定医)、産業医(労働衛生コンサルタント)、執筆家、株式会社朗らかLabo代表取締役。
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1992年山口大学医学部卒業。
精神科医としては約30年間、産業医としては約12年間のキャリアを持ち、現在も首都圏のクリニックでの診療や、約15か所の企業の産業医として、老若男女の心と身体の健康を日々サポートし続けている。
「メンタルヘルス」「心と体のケア」「より良い生き方」などをテーマに、執筆活動も行っており、著作は20冊以上。
近著『「会社がしんどい」をなくす本 いやなストレスに負けず心地よく働く処方箋』 (日経BP) 、『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』『不安と折り合いをつけて うまいこと老いる生き方』 (中村恒子との共著・すばる舎) は、いずれもベストセラーとなり、中国や台湾などでも翻訳出版されている。